家でフレンチフルコース作ってみた
私は調理師免許を取得したものの、全然関係ないIT職に就いてしまって絶賛持て余し中です。
ここ1、2年ずっと家でフレンチ作りたいな〜と思い続けていて、やってみることにしました。
まず計画を立てるところから…
とりあえず今まで食べたことor作ったことあるもので、美味しかったなと思ったものを思い浮かべました。
予算はきっちりとは考えてませんでした。
ただ、普段使わないような食材買ったら廃棄が出て面倒&もったいないので、使いにくい食材は買わないということだけ決めていました。
買い出しに行ってレシート見たら5000円くらい。
割と悪くない金額でした。
買う時に意識していたのは、乾物や保存しやすい食材を買うことと使い回しできる食材を選ぶことです。
所帯じみた話はさておき、フレンチは彩りと香りが肝になると感じているので食材のメインカラーと香りやテイストの傾向を想像したり把握しておくのもポイントですね。
作ろうとしたメニューはこちら
前菜
アボカドのムースとパプリカのピクルス
メインカラーは緑
香りやテイストの傾向はまったりクリーミーなので香りの演出をしっかりめに、付け合わせのピクルスの酸味で意外性を演出するといい感じだなと思いました。
スープ
オニオンコンソメスープ
メインカラーは茶色
ポタージュ作るの面倒だし、前菜がクリーミーで魚料理が脂っこいからさっぱりめのスープが映えるんじゃないかと思ってオニオンコンソメスープをチョイスしました。
パン
買ってきた適当なフランスパン🥖
とりあえず美味しそうなやつを選んで買って切っておきます。
魚料理
サーモンのムニエル
メインカラーはオレンジ
バターを多く使うため油でぼやーっとした味にならないように安定のレモンを加えます。
付け合わせにポテトと茹でたインゲンを使います。
肉料理
鶏肉のガランティーヌ
メインカラーはベージュ〜茶色
メイン料理のくせして地味なのはいただけませんね。
そして、ピクルス用に買ったパプリカが余るので刻んで鶏ひき肉の中に混ぜてしまいます。
切った時にパプリカの色が映えて地味になりません。
我ながらなかなかグッドアイデアな気がします。
付け合わせはシンプルにブロッコリーとプチトマトをチョイスします。
デザート
苺のブランマンジェ
メインカラーは赤と白
生のいちごは日持ちしないからいちごジャムとベリーのドライフルーツを買いました。
作ってみる
時間のことなにも考えてませんでした。
実際にかかった時間は3時間弱。
計画を明確に立てていたらもう少し良くできたのかなと思いました。
最初に冷菜として出すパプリカのピクルス、アボカドのムース、苺のブランマンジェを先に作ります。
ムース作るのに必要なミキサーがなかったことを思い出しました。あちゃー
アボカドが柔らかかったことと、家にハンドブレンダーと味噌漉しがあったことが救いでなんとかなりました。
しかもムースとブランマンジェ用に買った生クリームの中に砂糖がデフォルトで入ってました。びっくり……原材料名はちゃんと見ないといけませんね…
結果論ですが、ムースに入れる市販のコンソメは味がツンとしているのでレシピに書いてある分量より控えめに入れたことと、生クリームに入ってた砂糖のおかげでさらにまろやかな仕上がりになって良かったです。
パプリカのピクルスは刻んで簡単リンゴ酢に入れるだけだったので簡単でした。
スープはノリと勢いで作りました。
控えめに味付けをすると後で調整が効きやすいので調味料は分けて入れました。
レシピを守るのも大事ですがそれ以上に分けて入れて味見して調整するのが大事なんですよね…。
ブランマンジェは調理師学校通ってた時に作ったことがあるので難なく作れました。
サーモンのムニエルや鶏肉のガランティーヌも同様でした。
やっぱり経験は大事ですね。
そもそも……
フルコース作る前に食器足りてますか?
スープカップなんか家になくて、ティーカップにスープぶち込むことになりました。
そして、ムースとブランマンジェは日本酒飲むためのグラスに入れました。(見栄えよかったから別に良かったのだけども)
どんな食器を使うか確認するの大事ですね。
器が綺麗なだけでも気分が上がるものだと痛感しました。
微妙な皿に盛り付けるとやっぱり微妙な気持ちになるものです……。
いざ実食!
前菜のムースがそんなに美味しくなかったのがショック!
しかも量が多すぎる!
油分の多い食材を使っている以上は控えめに作るべきでした……
ピクルスはまあ、普通でした。めちゃくちゃ美味しいわけでも食べれないほどまずいわけでもない感じです。
コンソメスープは美味しい。
味見とか調整とか繊細な作業を怠らなかったおかげですね。
優しい味のスープは重たいムースで死にかけた胃に沁みます。
パンは安定の美味しさです。
自分で作ってないから当たり前なんだけども。
サーモンのムニエルは安定の美味しさでした。
全部の料理作るまでに時間がかかってしまったため、食べる頃には冷めてしまったのが悔いでした。
鶏肉のガランティーヌは形がボロボロにならなかったのが良かったところで、味はまあ普通でしたね。
普通という感想は、ガランティーヌ食べる頃にはもうお疲れモードだったのと、一番手間がかかったせいで跳ね上がった期待値のせいだと思います。
最後の苺のブランマンジェ
もう疲れすぎて、変な味じゃないといいな〜というかすかな期待で食べました。
美味い!!!!!!!
全ての疲れを癒すかの如く美味しかったです。
ブランマンジェ自体の甘さをレシピより少なめに入れましたが、アオハタの苺ジャムが結構甘味が強く、バランスよく仕上がってあました。
ジャムの上にドライフルーツじゃなくて生のイチゴ使った方がよかったというくらいでしょうか。
ドライフルーツでも美味しかったので圧倒的優勝です
まとめ
・突然フルコース作るんじゃなくて、メニューごとに試作何度かした方がいい
経験のある料理以外は味がなんか微妙だったからです。しょぼん
・初めてやる人は食材にお金かけすぎないことと、一部は既製品に頼ったりすると美味しくできるかも
高い金払って失敗するとショック受けるから。今回割と失敗しましたが、高い食材を使わなかったおかげでショックは少なかったです。
・お皿や調理器具が足りているか確認すること
当たり前の中の当たり前。
機転でどうにかならないこともないわけじゃないけど、機転以上に丁寧さが味に現れます。
・ホテルとかフレンチの店で働いてる調理師スゲー!
当たり前だけど、お店で食べるあの素晴らしい味は一朝一夕で身につくものじゃないし、仕事への真摯さとレシピを考えたセンス、経験が全てつまった結晶なんだなと身に染みました。
本当に感謝です。