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22歳新卒女が突然ブンブンジャーにハマった話

〈はじめに〉

 この記事では私が、ブンブンジャーとなぜ出会い、どのように沼落ちしていったのかということを順を追って説明していく。最終的に本記事を読んだ皆様がブンブンジャーを視聴してくれること範道大也を心に宿すことの大切さを知ってもらうことを願っている。
 まず大前提として私は特撮・戦隊モノの知識は0であり、プリキュアすらも履修したことがなく、ブンブンジャーで初めてニチアサに触れた人間であるということだけ把握していただけるとありがたい。


〈ブンブンジャーとの出会い〉

■ 突然、姉がブンブンジャーにハマった

 私がブンブンジャーと出会ったのはGWが終わった頃だと記憶している。姉が急にブンブンジャーにハマったのだ。きっかけは姉の友人がブンブンジャーにハマったことらしく、家でやたらと騒いでいたのを覚えている。ちなみに私と同じく、姉もそれまでほとんど特撮を見たことはない。
 姉と私は互いにオタクであり親友かというほど仲が良いが、この時ばかりは正直姉の正気を疑った。そもそも特撮=子どもが見るものという認識があり、大人の自分がハマるというビジョンが全く湧かなかった。兄が子どもの頃に好きだったコンテンツ、くらいの認識でまさか自分がハマるとは夢にも思っていなかったのだ。今思えば、このときの自分は浅はかでこの多様性の時代になんと偏った考えを持っていたのかと強く反省している。

■ 井内悠陽くんとの出会い

 その後私は姉に押し切られ、渋々ブンブンジャーを見ることになった。そして初めて、ブンブンジャーのビジュアルを目にすることになる。

https://columbia.jp/prod-info/COCC-18197/

 タイヤ人間である。

 「顔面にタイヤが張り付いている」と思ったのが第一印象だった。第一話で登場人物も「タイヤ人間!?」と言っており、「公式的に言っちゃっていいんだ」と思った。このビジュアルを見て改めて本当に姉の精神状態が心配になったが、今となってはこのヒーロービジュアルも大好きで毎回かっこいいと叫んでいるので、人間は色々な価値観を受け入れることができる頭の仕組みになっているのだ。これが人間の進化の成果である。

 そして、私は一話で運命の出会いをすることになる。

https://www.watanabepro.co.jp/mypage/90000037/

彼こそがブンレッド/範道大也役の井内悠陽くんである。

 まず、顔がいい。次に声がいい。発音がいい。仕草がめろい。一話の車に乗っているシーンからすでに私は井内くんにメロメロになった。一話が終わるまでにインスタグラムをフォローした。そのくらい私に刺さる顔面だったのだ。
 私は井内くんの顔が好みすぎて、まんまとブンブンジャーを視聴することになってしまったのだ。つまり、私とブンブンジャーのタッチポイントは井内くんのビジュアルということになる。だがこの時点ではあくまで井内悠陽くんを好きになっただけで、ブンブンジャー自体にはまった訳ではなかった。
 次の項では、そんな私がどのように作品そのものに沼落ちしていったのかを説明していく。

〈ブンブンジャーの魔力〉

 姉は本作を初めて見せてくれた日に3話まで一緒に鑑賞してくれた。後で聞くと後日4話以降を一緒に見ようと思っていたらしいのだが、普通に続きが気になって自分で勝手に見た。在宅という環境下だったため仕事の合間で視聴することが可能だったのとAmazonプライムで配信されていたことが相まって、視聴スピードは異様だった。結果的に3日で当時の最新話である11話まで見進めることになったのだが、それは全てブンブンジャーのせいである。全部見終わってから姉に報告したらありえない声量で驚かれた。
 この章では私がなぜブンブンジャーにハマったのかという点を3つのポイントに分けて重点的に説明していきたい。

■コンセプト

 まずブンブンジャーを語る上で欠かせないのはコンセプトである。

「自分のハンドルは、自分で握る」

爆上戦隊ブンブンジャー

 このコンセプトを考えた人間は天才である。現代人に欠けている大事なことを端的に表していると思った。私は初視聴当時、入社した会社の同期とあまりそりが合わずに悩んでいたのだが、この時点で他人にハンドルを預けていることに気がついた。新しく飛び込んだ環境の気に入らない点を全て他人のせいにするような考え方をしていたのだ。しかしその考えは大きな間違いだったのである。自分のハンドルは自分で握らなければならないのだ。私は自分の行動を反省した。
 そしてここから私の心に範道大也を宿す生活が始まったのだ。詳しいキャラクター像については後述するが、範道大也は一言で表すと「こんな上司、いたらいいなぁ」の権化である。範道大也という男は器がでかい。多分、太平洋よりでかいと思う。そして感情的にならない。理論的なのに怖くない。常に穏やかで、メンバーを慈悲深い目で見守っている。私の配属先はまだ決まっていないのだが、何かの間違いで範道大也が部長席に座っていないだろうか。そしたら泣いて喜ぶのに。
 第3話「運転屋が止まらない」でブンピンクである志布戸未来が、初めて1人で届け屋(そういうものがある)の仕事に取り組む話がある。不器用な未来は初めての仕事をスマートにこなすことはできないが、誰かのために一途に仕事に取り組む未来のことを大也は笑顔で褒めてくれる。シャーシロ見る人が見れば短所と捉えてしまいそうな未来の行動も全て長所と捉えてくれる。そして最後には「君をブンブンジャーに誘ってよかった」と笑うのだ。視聴者は全然爆メロである。今年の戦隊って爆メロ戦隊ブンブンジャーだったのかもしれない。

 だから私はそんな大也の姿に感銘受け、大也のようになりたい! と本気で思った。ここで忘れて欲しくないのが、これが小学1年生の少年ではなく社会人1年生の新卒女の話であるということだ。
 それが私の範道大也生活の始まりだった。そこから私が人生において心掛けたことは以下の3点である。

  1. アンガーマネジメントをする
     私はいわゆるイラチと言われるような、些細なことで苛立ちやすい性格だった。しかし大也と出会ったことで「範道大也ならこの人にどう接するか?」ということを先に考えられるようになり、人に優しくなった。心の中の大也に問いかけると、大也はたいてい微笑んでいる。私も大也が笑ってくれているならいいかぁ、と穏やかな気持ちになれるのだ。

  2. 人のいいところを見つける
     範道大也を心に宿すと、人を嫌いになることができない。範道大也はどんな人間からでも必ずいいところを見つけ出すだろう。私も範道大也を心に宿してからは、感じが悪くて無愛想だと思っていた人に対して「この人は人見知りだから、私がいっぱい話しかけよう! 」というマインドになることができたし、生理的に合わないな……と思っていた人をよく見ると意外と優しいところがあると気づいた。大也の博愛主義を全人類見習うべきである。こういうマインドでいると、人に対して先入観がなくなりこれまでとは違う範囲の交友関係が広がり始めた。大也もこうやって個性豊かなブンブンジャーを作ったんだなぁとしみじみ思う。私もそういうふうに個性豊かな人間を5人集めればブンブンジャーを作ることができるかものかもしれない。まあ、心に範道大也を宿してるしなあ……。

  3. ネガティブなことを言わない
     大也の辞書に「陰口」という言葉はない。私も大也と出会うまでは、大学に戻りたい、職場の人とは根本的に合わない、とずっと文句を言っていた。しかし今はそんな自分を恥じている。ネガティブな思考はネガティブな行為を引き寄せるのだ。私はいつ如何なる時でもバクアゲで物事に取り組むこととした。明日も仕事は憂鬱だが、バクアゲで出勤しようと思う。爆上がれば仕事も楽しい。今日の仕事も、いつもより楽しかった気がする。

 このように、私はブンブンジャーのおかげで人間的に成長することができたのだ。大学生気分をいち早く抜け出し、仕事に向き合うことができている。ブンブンジャーは正真正銘私の人生のターニングポイントになったのだ。というか普通に全人類は今すぐブンブンジャーを見て今をターニングポイントにするべきなのではないだろうか? 一緒にしよう、ターニング。
 次の項では魅力触れるブンブンジャーの面々について説明していきたい。

■キャラが魅力的

 ブンブンジャーにハマった大きな理由は、個性溢れるキャラクターの存在が大きい。エンディングテーマの歌詞にもあるように、みんな違ってみんないい。こんなにいい歌詞ってある?
 この項では、そんなブンブンジャーたちの魅力を思う存分語っていきたいと思う。

  • ブンレッド/範道大也

開発と改造の達人。「届け屋」として、愛車のスーパーカーでいろんなモノを運んでいる。
実はお金持ちで、人でもモノでも気に入ると「ホレた!」「買った!」とすぐに手に入れる。
何事もスマートに解決するが、ピンチの時こそ気分をバクアゲる熱い一面もある。

「最高のバクアゲだな!」

リーダーシップのハンドルをにぎるレッドの戦士「ブンレッド」にチェンジ!
常に勝負を自分にとって良いようにハンドリングしながら、自信満々に戦う。
得意技は、「ブンブンハンドルロッドモード」による「ブンブンドライバードライブ」!

https://www.tv-asahi.co.jp/boonboom/character/red.html

  私の中で今一番アツい男、範道大也だ。先ほど散々この男の魅力について語ったが、改めて解説させていただこう。
イケメン、お金持ち、天才の3つを兼ね備えた、神が三物を与えた人間である。俺様のように見えて、マリアナ海溝レベルの器を持つ男で、何にでも「ホレた!」と言い放ち、全ての人類を狂わせてきた。私もオタクもシャーシロも全部この男のせいで人生設計が狂っているのだ。責任をとって結婚してもらいたいものである。私の中で戦隊モノのレッド=脳筋みたいなイメージがあり、今作もそういう人物を予想していたが検討違いだった。令和のレッドはスマートだなぁと初見で感じたのを覚えている。私が大也にメロメロになった1話を是非ご覧くださいませ。

  • ブンレッド/鳴田射士郎

 情報あつめの達人「情報屋」。超ハイスペックなフリーのスパイで、世界中の情報を知っている。
常にリスクを考えて動くクールな男で、性格は几帳面で皮肉屋。
大也のことを認めていて彼の言うことを聞くが、あくまで「仕事」としていっしょに戦う。
大也から「シャーシロ」という愛称で呼ばれている。

「しょうがねぇな…」

データ分析のハンドルをにぎるブルーの戦士「ブンブルー」にチェンジ!
バトル中の銃の命中率は百発百中。
得意技は、「ブンブンハンドルガンモード」による「ブンブンシュートドライブ」!

https://www.tv-asahi.co.jp/boonboom/character/blue.html

 彼が私の2pick、シャーシロである。名前は「いしろう」と読むが、車の部品にかけて「シャーシロ」というのが彼の愛称だ。
 顔面が大天才で、お顔が画面に映るたびにメロメロになってしまう。中の人である葉山侑樹氏はオーディションで「長所は顔です」と言い放ったそうだが、間違いはひとつもない。実際に私は友達(非オタギャル達)にブンブンジャーをよく紹介するのだが、彼が圧倒的人気を誇っている。
 しかし、彼は同担である。シャーシロは大也が大好きなので、あくまで「仕事」として一緒にいるなどと書かれているが、全然関係なさそうな仕事でもなぜだか助手席に乗っている。本当にどうしてかわからないし本業をきちんとしているのかもわからない。怖い。しかも13話放送が終了した現在、メイン5人の中で最も素性が明かされていない。14話では満を辞して彼の掘り下げがあるそうだが、放送前からすでに、だいぶ怖い。
 ちなみに11話は彼のスーパーメロメロになる戦闘シーンを見ることができるので、是非見ていただきたい。


  • ブンピンク/志布戸未来

運転と操縦の達人「運転屋」。そのダイナミックさとテクニックの高さには、大也と射士郎もビックリ!
普段はアルバイトをかけ持ちしていて、さまざまな店で働いている。
感情が豊かで元気いっぱいで、ムードメーカーでありトラブルメーカー。
大也との出会いをきっかけに、本来の芯の強さを出すようになった。

「自分のハンドルは自分でにぎる!」

ハイテンションにハンドルをにぎるピンクの戦士「ブンピンク」にチェンジ!
独特の感性と素早いフットワークで、どんどんシフトアップしながら戦う。
得意技は、「ブンブンハンドル」による「ブンブンツイストドライブ」!

https://www.tv-asahi.co.jp/boonboom/character/pink.html

 冗談抜きに彼女がいなければ、ブンブンジャーは空中分解するだろう。それほどまでに未来の存在は大きく、ブンブンジャーで大事なポジションを担っている。前述した通り大也は未来に「君をブンブンジャーに誘ってよかった」と言っているが、全オタクも本当にそう思っている。ブンブンジャーへのご加入、誠にマジでガチでありがとうございます。
 明るく、しっかりしているのにどこかぬけている彼女は、ブンブンジャーのムードメーカーであり、ちゃんと口に出して意見を言ってくれるありがたい人物なのだ。9話で大也に向けて思いを伝える未来の姿には、普通に号泣した。9話は私と姉の一番大好きな回なので、是非見てほしい。


  • ブンブラック/阿久瀬錠

困っている人や悪事は決して見逃さない、正義に熱い若き警察官でアグレッシブな「警察屋」。
生真面目で猪突猛進。熱いハートを持っていて、街の人たちから慕われている。
普段は自転車で街中をパトロールしている。

「街の人もブンブンジャーも…俺が守る!」

誠実にハンドルをにぎるブラックの戦士「ブンブラック」にチェンジ!
パワフルな体術をアクセル全開で叩き込んで戦う。
得意技は、「ブンブンチェンジアックスロッドモード」による「ブンブンロッドドライブ」!

https://www.tv-asahi.co.jp/boonboom/character/black.html


この男、孫にしたい大賞2024年受賞者。こんなに可愛い警察官がいていいのだろうか? 錠くんはでかいのに意味がわからないくらい可愛い。ブンブンジャーの大型ワンコである。中の人である齋藤璃佑くんは秋田県出身だそうなので、それも相まって秋田犬にしか見えない。
 錠くんはブンブンジャーの中でも、手に職がついている方で警察官とヒーロー活動の二足の草鞋を履いている。彼に休みはあるのだろうか。いや、でも彼は休日を返上してでもヒーロー活動をしてくれるだろう。大也さんから何かインセンティブをあげてほしい。
 彼の最も爆上げな回は、第5話である。彼の初変身のエピソードは、なかなかグッとくるものがあるので是非注目してほしい。

  • ブンオレンジ/振騎玄蕃

調達の達人「調達屋」。
必要なものをどこからともなく調達してくれる、神出鬼没で頼れる不思議な男。
物腰はやわらかいが、つかみどころがなくて、自分の本心は他の人に決して見せない。

「お困りのようだねぇ…」

バックアップのハンドルをにぎるオレンジの戦士「ブンオレンジ」にチェンジ!
敵の猛烈な攻撃をブレーキしながら、流れるように戦う。
得意技は、「ブンブンチェンジアックスアックスモード」による「ブンブンアックスドライブ」!

https://www.tv-asahi.co.jp/boonboom/character/orange.html


 彼はおもしれー男である。歩くASMRと呼ばれており、声がめちゃくちゃエロい。お困り屋調達屋をしており、時にはトランポリン、時には消火器すら仕入れてくる優秀な男である。大也に惚れこまれて直々にお誘いを受けている。ちなみに、その間ついてきてきたシャーシロは、車から動かなかった。君は何をしにきたんだ?
 玄蕃さんは他メンバーと比べて少し年齢が高く落ち着いたイメージがある。困ったメンバーに頼られたり、最後に変身したメンバーであるにも関わらず戦闘面でも常に高いパフォーマンスを見せてくれる。
 そんな彼の戦闘シーンが光るのが13話。敵を倒す時の決め台詞がカッコよくて爆上がったので是非楽しみにしてほしい。

 この5人がブンブンジャーである。これを読んでいるあなたもそろそろブンブンジャーという存在が気になり始めたのではないだろうか。
 なっていない人は今すぐアマプラを開いて、マイリストに入れろ。話はそれからだ。

 他のも紹介しなければならないキャラクターはいるのだが、本稿では泣く泣く割愛させていただく。ブンちゃんごめんね。
 最後に、ブンブンジャーの3つ目の魔力について語っていこう。

■すこぶる明るいストーリー

 ブンブンジャーはとにかく明るいに尽きる。
 最近のアニメや漫画はダークファンタジーが多すぎる!!!呪術廻戦も鬼滅の刃もチェーンソーマンもキャラが死にすぎる!加えて最近鋼の錬金術師に今更どハマりしたせいもあり、新卒の苦しみ+アニメの鬱で気分が爆下がっていた。チョコザップで走りながらハガレンを観ていたとき、急に重要キャラが死んでマシンを走る足を止めてしまい、事故になりかけた。そんなこともあり、明るく誰も死なない話が読みたい、平和な話が見たい、と思っていた時にブンブンジャーが現れたのだ。危うくウィッチウォッチしか選択肢がないところだった。
 ブンブンジャーはとにかく明るいし、敵味方関係なく交通ルールを守るところも大好きだ。敵キャラもサイコパスや頭がイカれている奴でもないし、ポケモンのムサシとコジロウのような安心感があり、毎話ほっこりしてしまっている。私はニチアサを見たのが初めてであり、今後鬱展開になるかどうかなど全く知らないのだが一生平和に届け屋をやっていて欲しい。
 というか、戦隊モノで死者は出ますか?もし死者が出たことがあるならば早めに教えてほしい。勝手にこちら側が勘違いしているだけかもしれないが、今のところ誰かが死にそうな気配は全くないので安心しきっている。
 友情・努力・勝利が正義だと小学生の頃から英才教育を受けているので、ブンブンジャーは私にとって王道かつ、理想のストーリーを辿ってくれている。この作品に今、新卒で精神状態が不安定な時に出会えてことを幸せに思う。

〈最後に〉

 まずは最後まで読んでくれてありがとう。ここまで読んでくれた貴方は、私がなぜどのようにブンブンジャーにハマったのかがわかったはずだ。次は貴方の番である。きっと貴方には、日曜日の朝を指折り数えて待つ生活が待っていることだろう。
 最高のバクアゲだぜ!!!!!!!!

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