宇宙船(そらぶね)と双塔~実は卒業設計のデザインより~「黒と白の記」設定ノート+なぜか働く若い人へのエール
マンガのようなもの「黒と白の記」。
ここに出てくる建築やまちなみ、メカの類は
即興で思いついたまま下描きして、そのまま仕上げることが多いのです。
そんな中で、ニシノフ帝の宮殿と東雲帝のお召艦、
そしてルナ・ゼロというヒコーキには事前の設定があります。
このうち宮殿の塔とお召艦は卒業設計のデザインなんです。
どうせ眠っていたものだし、今ここで使おうという感じでした。
ちょうど30年の眠りから目覚めたデザイン。
塔は2棟(基)あります。
「黒と白の記~終章(再会)~」では1棟だけ残っている状況です。
(続編で経緯が描かれています)
「実現しないことを前提としている」
卒業設計もそうですが、学生時代の設計はこの一点が特異です。
計画、設計、コンペ、プロポーザルなど、実務では必ず実現するために
日々努力するので、この異質さは際立ちます。
若き日の貴重な経験ですね。学生だけに許された特権かも。
この大学生の頃、私は新聞奨学生でした。
大学に通うために新聞奨学生をやっているのに、
新聞屋で働いている限り(出席できず単位取得できない講義が多いため)
いつまで経っても卒業できない、ということでもがいていました。
だから最初から4年での卒業は無理だとわかっており、
なんとか6年で卒業するつもりで入学しました。
当時、大学の図書館は夜8時まで開いていて、
あそこでじっくり勉強したいなと憧れを抱きながら、
一日5時間ある内の3時間目終了後に急いで電車に飛び乗り、
「めぞん一刻」みたいな木造アパートに帰って
(管理人さんは響子さんみたいなわけあるはずないないない)
すぐに夕刊の仕事に出る日々。
もちろん朝刊配達や集金もやっていました。
大学生活の後半、ようやく学業に専念でき、
図書館で心ゆくまで勉強したりもしました。
ほんとうにうれしかったなぁ。
結局5年で卒業。(はぁ~っ)(この時点で疲れ果てていた)
ただただ学べる環境が欲しかった。
それだけのことに苦労する若者は案外多い。
今でも働く学生さんや若い人を見ると声には出さずとも
心の中でエールを送っています。
この卒業設計の絵はそんな大学生の頃に描いたものです。
脈絡ない話にお付き合いいただきありがとうございました。
ようやくほんとに秋らしくなりましたね。
秋花粉、だいじょうぶでしょうか。
どうぞお元気で。
それでは、また