十円玉の里帰り~宇治・平等院あたり~通りでゆうておくれやす日記
ふたつ前の記事で少し触れた大阪にあった紅茶屋さん。
そこのスタッフのみなさんに誘われて
京都は宇治の平等院鳳凰堂に行きました。
とは言え、2012年10月、もう12年も前のことです。
写真も話も当時のことになります。
改修中だということは報道で知っていました。
実際に丸太足場を見て、かっこいいいなぁ、
これをライトアップしたら映えるかも、池に映るし、
とか本気で思いました。
大改修は平安時代からの長い歴史の中のほんの一点。
そういうタイミングに出会えた。
展示されている鳳凰を見ましたが、これだけでも十分見ていておもしろい。
デザインも部材の構成も。金物の芸術として成立してる。
梵鐘の天女は、薬師寺水煙の有名な?天女に比べると、
曲線がやわらかく、優美。
時代が下って、日本的になってるということかなとか思いました。
鳳凰も梵鐘も展示されているのが実物で、オモテにあるのはレプリカです。
貴重な文化財保存のありようのひとつですね。
この日いちばん気になったのは、六角堂。
今は東屋(パーゴラ)みたくなっていますが、
ご案内くださった先生によると、明治の建築らしいです。
はやく着いたので、周辺をトコトコしていました。
古い町家とマンションが向かい合って建ってるとことか、
細い道とか、水路とか、あるいは、宇治川とか。
そして、
わりと迫ってる山、そのわりに明るい。
いいところです。
住んでみたい感じ。
夏に地元の知人を介して京都関連で寄稿のご依頼があり、
今ちょうど大河ドラマで「源氏物語」のことをやっているし、
宇治に行った時のことを書いてみました。
その際に当時の写真や記録を折角発掘したので、
寄稿のテーマから逸れた内容を中心に今回書いています。
平安の頃、宇治は京と奈良の間に立地する貴族の別荘地だったようです。
平等院は藤原頼通さん(道長さんの子)による創建で、
鳳凰堂の両翼をひろげたような優美な姿はよく知られています。
10円玉の建物。
これほど私たち日本人に身近な建築も珍しいのではないでしょうか。
機能が表出したものは美しい。
冒頭の足場などにもそれは言えるのでしょう。
さらに仮設工事の状態は常に変化してやがてはなくなる、
諸行無常の最たるものかもしれず、
それだけにおもしろくて美しさも際立つように感じます。
大河ドラマもあと少しで最終回ですね。
みなさんどうなっていくのでしょうか。
いつも1,000字以内におさめるようにしていますが、
今回は少々冗長になりました。
お付き合いありがとうございます。
師走だわぁ師走だわぁ、どうぞお元気で。
それでは、また