本を探すひと手間・わくわくする儀式
昔、図書館で図書カードを探した。ぱらぱら、かたかた、カードをめくったものだった。校舎の建て替えがあった息子の学校の新校舎に、運び込まれたキャビネット。カズオ・イシグロがのっている。この風情にセンスを感じる。
たとえ、PCですぐに本を検索できる時代になっても、この引き出しを開けた時の古い紙の匂いを忘れることはない。ちょっと覗いてみたら、やっぱり変色したカードがぎっちり詰まっていた。なぜだろう？心から嬉しくて、安心したのは。この一手間が、儀式のようにあったのだ。古い美術書は、角が捲れ上がっていた。そんなことを思い出した。書くこと、描くことを続けていきたいと思います。