lumikka 1st Anniversary
一年前の春、2022年4月15日のこと。
かつてフィンランドのアアルト大学へ留学をしていた私たちは、滞在中に見つけた美しいヴィンテージアイテムたちを携えて、lumikka online shopをオープンしました。
"過去に視点を、未来へかたちを与えること"
私たちの活動は、つねに過去と未来の双方へと向かっています。新しい何かを創り出すことと、歴史に視点を与えること。そのどちらも等しく価値があると考えており、ヴィンテージ品の販売から、撮影や執筆、リサーチやビジュアライズなど、多岐にわたる活動をつづけてきました。
あめ、ゆき、そら、はれ。
言葉には、言葉にしかない詩的な響きがあり、それはlumikkaという存在の大事な要素のひとつです。言葉なら、自由に旅ができる。海を超えて、はるか先のフィンランドまでも。
対して、写真には普遍的な分かりやすさがあります。それは私たちの視点による、ある種の"ドキュメンタリー"をお届けするためのひとつの手段であり、同時に「現在」を収集・アーカイブをするための道具です。時間とともに流れ去ってゆく日常のなかの美しさを、どうにか留めておきたいのです。
そして、ガラスやセラミックのような物質には、手にふれられる「もの」ならではの感覚と感動が伴います。肌の感覚を通じて風の存在を知るように、手でふれて、はじめて味わうことができる感動が「もの」には内包されているのだと思います。
100年前の素材や形がそのまま残されているという事実。それは、フィンランドの人たちが"使う"という行為を通じて、(半ば無意識的に)ものを"守ってきた"からです。
美しいものを探し続けています。
美しき、日本とフィンランド。
ふたつの国を行ったり来たり、ときにふたつの文化の中間に立ちながら、これからも思考と探求、制作と発信をつづけて参りますので、2年目のlumikkaもどうぞよろしくお願いたします。