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圧巻!4500色の顔料 / 伝統画材ラボ「PIGMENT(ピグモン)」

2022.05.17
こんにちは。
先日、北品川での用事が済んだ後、知人が「色好きだよね?」と連れて行ってくれた「PIGMENT(ピグモン)」。PIGMONTとは顔料の意。

好きすき〜。ん?この感じは隈研吾?
はい、竹の簾をイメージした曲面が美しい店舗デザインは隈研吾氏でした。
(記事「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」)

建築士の知人に色々教えてもらいながら〜思い出した。そういえば、HYKEのショーもここでの開催だったな。
(記事「HYKE Spring 2019 ランウェイ ショー THE NORTH FACEとのコラボレーション第三弾も」)

天王洲にある寺田倉庫が運営する「PIGMENT TOKYO」は、ショップ・ラボ・ワークショップを備えた絵画材料専門のクリエイティブ施設。

4,500色にも及ぶ顔料や、硯や墨、600種を超える絵筆や刷毛、膠(にかわ)や越前和紙など、古今東西の良質な画材を取り揃えるだけではなく、画材エキスパートがアドバイスもしてくれるので、私のような素人からプロフェッショナル、研究者まで、幅広い層の創作意欲や好奇心を満たしてくれる場所なんです。

新岩絵具


とにかく美しい!ディスプレイにいちいち驚嘆。ひと目で分かる美意識の高さ。美術関係の施設ってこれ大切よね。

大地の色。群青の原石は藍銅鉱(アズライト)、緑青の原石は孔雀石(マラカイト)。鉱物好物。

鉱物シーズンだった Givenchy Spring 2017

希少で色相が少ない天然岩絵具。これを補うのが、ガラス体質と金属酸化物を混合し、高温焼成して人工石を作り粉砕した新岩絵具。

「ギメ・ブルー」を思い出した。
(記事「東京駅前の「驚異の部屋」を見に行こう!インターメディアテク(東京大学総合研究博物館+日本郵便)② / 前編」)

おー顔料について学びたい!「定期的にスクールとかあるんですか?」「現在は一回完結のワークショップのみなんです」。すぐに道具とか揃えてやりたがるからなーとりあえずワークショップに参加してみるか。
色のネーミングの素敵さ!イメージが広がっていくね。

隈さんの天井〜

パッケージの美しさに見惚れたナカガワ胡粉株式会社の水飛胡粉。

膠(にかわ)

膠とは、動物や魚の皮や骨を煮出して作られる接着剤。顔料と混ぜて使います。PIGMENTでしか手に入らないオリジナルの膠も。

魚の浮き袋を乾燥させた「花膠」。

ふのり。

硯(すずり)

素晴らしい亀の硯(すずり)!「麻子坑 彫花硯 亀 有眼」。
硯はその石質によってランク付けされ、最上級のものは「老坑」と呼ばれる抗窟から採取され、中国国営の機関に属する「老坑管理者」の検査に通った石で作成された硯だけが「老坑硯」として認められるのだという。
そして川の水と石の関係が大切で、良い石は水とグッと引きつけるのだと。

ああ未知の世界だ。凄い。単にその装飾の美しさばかりに目を奪われていた己の無知を思い知らされた…。水を引きつける石と、そこで磨り下ろされる墨。その相性で素晴らしい世界が生み出されるのね。

筆・刷毛

これまたディスプレイが秀逸だった筆・刷毛たち。

初めて見る希少筆。
鶏の羽を使用した「白鶏毛筆」は柔らかで、偶然に生まれる独特な線が楽しめるのだそう。

水墨や書に向いているという「孔雀筆」。美しい!

「羅漢竹筆 羊毛」。節のある竹軸のフォルムと筆置の曲線が作る世界が素敵で。

なんか去り難くって、天然唐木の筆置を連れて帰ることに。今はオブジェとして家に置いてあるけど…やっぱり筆を置きたいよね。ちゃんと習おう。

篆刻(てんこく)


でねー気になったのが「篆刻(てんこく)」。篆刻とは、篆書体(てんしょたい)の文字をハンコとして刻むこと。

篆刻セットなるものが売っていて、「うわーこれやりたい!ワークショップありますか?」「以前はやってたんですけど、今のところ予定はないんです」「…」

「漢委奴国王」って彫って、金印ゴッコしたいー 庭に埋めて。

Carving Signature Seal/篆刻

ということで、まずは顔料を使うことから始めてみようかな。

PIGMENT TOKYO


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