浦嶋子ってタイムトラベラー? 浦嶋神社へ / 海の京都④
2022.05.11
こんにちは。天橋立を後に向かったのは浦嶋神社。
断崖絶壁が続く国道178号
素晴らしかったのが、断崖絶壁が続く国道178号線の景色。荒々しい日本海の美しさに驚嘆。
印象に残ったのが綺麗なピラミッド型の山。クネクネした道から見え隠れを繰り返しながらも、その存在を誇示していました。
海と集落と棚田が調和した美しい「袖志の棚田」。
浦嶋神社
丹後半島に来た3つ目の目的がここ浦嶋神社。神話や昔話には真実が散りばめられていると感じていて。浦嶋子はなぜかずっと惹かれている話なんです。
悠々時空の広場空間には、現在と過去を行き来できる「時空の輪」を中心に、真東の方角に乙姫、西の方角には浦島太郎が配置されていました。
ポータルだなー
浦嶋子とは
「日本書紀」に雄略朝二十二年(478年)に発ち、「水鏡」に天長二年(825年)に帰ってきたという記述がある浦嶋子。347年ぶりに帰ってきた浦嶋子って…。不老不死?タイムトラベラー?
「日本書紀」や「万葉集」、「丹後国⾵⼟記」などに登場する浦嶋子。私は、物語ではなく歴史と捉えています。浦島太郎の話は、これら古文献をもとに室町時代に創作された「御伽草子」なんです。
ほーやはり浦嶋子伝承は実際に起こった「事件」だったのね。それが浦島太郎で物語として「意図的に変化させられた」。
興味深いのは、浦嶋子が帰郷した知らせを聞いた淳和天皇が小野篁を派遣し、神名を送ったこと。347年ぶりなのに…時の天皇が普通に喜んでる。こんなことは当たり前だったのか、時空を超える人たちが一定数いたのか。
小野篁、聞き覚えがありますねー
冥界への入口と考えられた六波羅蜜寺の近くの「六道の辻」と呼ばれる一画。夜な夜な「あの世」に通い、閻魔王の補佐をしていたという小野篁が地獄と行き来したという井戸のある六道珍皇寺があります。
記事「空也上人立像、半世紀ぶりに東京へ。特別展「空也上人と六波羅蜜寺」東京国立博物館」
浦嶋神社の本殿は茅葺の神明造、拝殿は権現造。現社殿は、元治元年(1864)の火災による類焼で焼失し、明治17年(1884)に再建されそうです。
小さな神社なんですが、気迫というのか…圧のようなものを感じました。それは決して重苦しいものではなく、人が思い出すべき大切な「何か」を抱えている感じ、莫大なエネルギーが渦巻いている感じでした。
北極星に向け建てられているという本殿。北極星といえば道教、といえば玄武(亀に蛇が絡まったもの)よね。
「西の左甚五郎」と云われた中井権次による見事な彫刻
躍動感あふれる龍、兎、唐獅子、海の生物など、生き生きとした彫刻に見入ってしまいました。
⿓⽳
浦島太郎が通ったといわれている「龍穴」が浦嶋神社の近くに存在します。
龍宮に通じていたのかねー
屏風岩と夕陽
1500万年ほど前に堆積した火山灰などの地層中に貫入したマグマが固まったものであるという「屏風岩」。
夕陽と海と陸地が織りなす素晴らしい瞬間に出会えました。
また明日ねー
太陽が沈んだら月の時間。次はかぐや姫を追ってみようかな。
続く。