海洋堂フィギュアミュージアム / 滋賀 10/47
2022.04.18
こんにちは。ここのところ伊能忠敬が頭の片隅にあって。49歳で隠居、50歳で暦学と天文学を学び始め、その後17年をかけて日本全国を測量し、日本全土の実測地図を作成したという伊能忠敬。興味を貫き突き進むそのバイタリティに敬服する。
50歳か〜私も少しづつ47都道府県を訪れてみよう!と思ってて。今回パッと浮かんだのが聖徳太子。なので京都。
翼果楼(よかろう)
途中、行ってみたかった滋賀県長浜市にある海洋堂フィギュアミュージアムに寄る。その前にお昼。長浜の「翼果楼(よかろう)」で、
焼鯖そうめんをいただく。
ここ湖北地方では田植えが行われる5月頃、農家へ嫁いだ娘を持つ親が、忙しく働く娘のために実家から嫁ぎ先へ焼き鯖を届ける「五月見舞い」という独特の風習があったそうです。農繁期でも手軽に食べることができる「焼鯖そうめん」。心のこもった伝統料理なんですね。
海洋堂ミュージアム
商店街に
突如現れる海洋堂ミュージアム
入るとすぐに、森羅万象を詰め込んだ日本一の品揃えの海洋堂カプセルフィギュアが。
チケットを購入するともらえる入館記念コインを使ってガチャガチャ。
横に設置されている巨大な「北斗の拳」そっちのけで
「遮光器土偶当たりますように」。
ティラノサウルスちゃんでしたー。ホネホネカワイイ。
馬の蹄、蹄鉄履いてる感がイイ。
海洋堂ヒストリー
2階に上がると、『海洋堂ヒストリー』。プラモ屋時代の活動や、海洋堂の造形スピリッツの原点でもある“ガレージキット”など、初期海洋堂の作品をその時代背景や当時のエピソードとともに紹介されています。
1964年に一坪半のプラモ屋として開業した海洋堂。その名は、店主の”館長”こと宮脇修が海が好きだったことに由来します。1977年には倉庫を借りた新店舗”海洋堂ホビー館”が開設され、プラモ屋でありながら、レーシングサーキット、ジオラマ、ギャラリーなども作られ、模型好きの少年達の社交場となります。
人間には感動する心があってそれが創造力のもとになっているのです
「アートプラ」とは1970年代に宮脇館長が提唱した、”プラモデルに芸術的要素を加える”という模型理論。
「グレムリン」の特撮を担当したクリス・ウェイラス氏が来日時に海洋堂を訪れ、宮脇館長と交流が始まり、館長が渡米した際にはスターウォーズの製作基地であるILMも見学されたそうです。
90年代にはNYにあるアメリカ自然史博物館の依頼で恐竜の骨格標本のミニチュア復元モデルを製作。「これまで見たなかで最高の恐竜モデル」と絶賛されています。
ゴジラもカッコイイ。
ウルトラ怪獣で育った私はカネゴン好き。
H・R・ギーガーのエイリアンと
R2たちに挨拶して
フィギュア自然史博物館
『フィギュア自然史博物館』へ。宮脇館長がアメリカ自然史博物館を訪れた際に、そのジオラマ展示に感銘を受けて生み出された海洋堂の「ボックスジオラマ」。
インドガビアルの赤ちゃんと
後ろ姿に哀愁を漂わせているオランウータンが…なんともかわいかった。
みんなのお腹が愛らしい
骨格標本大好き。
骨なんです。骨だけなんです。でも感じるんです。気迫というのか、肉が付いていた時の動きとかその残像のようなものを。(記事「パリで博物学的世界に浸る!進化大陳列館と古生物・比較解剖学陳列館 / パリの驚異の部屋①〜パリ旅行記⑵」
パリの古生物・比較解剖学陳列館(Galerie de Paléontologie et d’Anatomie comparée)
おまけフィギュアアーカイブ
そして『おまけフィギュアアーカイブ』!
展示ケースの枠組みはダンボール でした。これ欲しいわ。
懐かしー!ファーブル昆虫記
欲しかったリュウグウノツカイ
「高山の花鳥」シリーズのコールマンカワイイ。
角川書店 陰陽妖怪絵巻 陽の巻 付録フィギュア
横浜開港150周年記念公式フィギュア。うわーん”たねまる”が崎陽軒のしょう油入れ”ひょうちゃん”と見つめ合ってるー
インタコの天辺に座ってる後ろ姿、可愛すぎる。
なめこファラオの表情
なんだかスリムなくまモン。
コレクションギャラリー
そして『コレクションギャラリー』には、博物館や美術館の展示物の「公式モデル」や、「カプセルQミュージアム」など、文化芸術分野や、コレクションとして楽しめるミニチュアフィギュアが展示されています。
トーハクの火焔型土器
「週刊世界の博物館」付録
遮光器土偶は重さが「懐かしい」のよね。過去世は縄文に生きてたのかも。(記事「見えなかったものを観てみよう! / 東京国立博物館 x NHK『8K文化財プロジェクト』」)
「バベルの塔展」ブリューゲル モンスターフィギュア。
若冲の鶏。
おおっ、諸星大二郎立体異形図譜
岡本太郎の太陽の塔「生命の樹」!(記事「太陽の塔に抱(いだ)かれる / 大阪④」)
竹谷隆之が手掛ける「タケヤ式自在置物」。
江戸時代にルーツを持つ日本の金属工芸「自在置物」は、動物の関節や身体の動きすらも実物と同じ動きが出来るように忠実に再現されているという日本が誇る金属加工技術の集結。そんな日本古来の可動工芸品を竹谷氏の解釈で仕上げられた可動フィギュアが「タケヤ式自在置物」。
ナウシカに登場する巨鳥「トリウマ」は、全身41箇所が可動。鞍はウエスタンが進化した形なのね。
タケヤ式自在置物 KT-035 トリウマ クシャナ親衛隊Ver.
見たかったのが、若冲。
《動植綵絵 諸魚図》ですねー。(記事「『ひと月限りの、この世の楽園』若冲展〜若冲に酔う②」)
「日本全国フィギュアマップ」も面白い。
巨匠レイ・ハリーハウゼンが手がけた映画『アルゴ探検隊の大冒険』のワンシーン!
ストップモーションにより7体の骸骨剣士が同時に動くという、ストップモーション・アニメとスクリーンプロセスを駆使した特撮の真価が発揮された作品。
ギャラリーの外に出ると、なんて素敵な壁紙!!!に出会えました。
愛らしい蝙蝠
笑ってるー
ということで、海洋堂の世界観がギッシリと詰まったミュージアムでした。高知にもあるので、次は四国かねー
【海洋堂フィギュアミュージアム】
海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
〒526-0059 滋賀県長浜市元浜町13-31
TEL 0749-68-1680
開館時間 10:00〜17:00(最終入館は閉館の30分前まで)
休館日: 不定休
【フィギュアワークショップ】
開催日 :土・日・祝日(春休み、夏休み、冬休み期間は毎日開催)
受付時間 :10:00〜15:30