木霊(こだま)が戯れる苔の絨毯 「白駒の池・苔の森」 / 長野③
こんにちは。
白駒の池・苔の森
尖石縄文考古館の次に向かったのは、白駒の池・苔の森。
苔の森
トレイルに足を踏み入れると美しい苔たちが出迎えてくれます。
485種類の苔が生息するという「苔の森」。
緑、なんて豊かな色!
北八ヶ岳の、樹齢数百年の時を刻んだコメツガ、トウヒ、シラビソの原生林。
フカフカと緑豊かなあの絨毯を思い出しました。(記事「映画『DRIES:ドリス ヴァン ノッテン ファブリックと花を愛する男』試写会」)
ブエノス・アイレスのアーティスト Alexandra Kehayoglou がドリスの為に生み出したウールのタペストリー。
DRIES VAN NOTEN - A CARPET BUENOS AIRES TO PARIS
白駒の池
駐車場から15分程歩くと白駒の池。
標高2,100m以上の湖としては日本最大の天然湖。
切れるように冷たい空気の透明感と緑と水色。感覚がスーッと透き通っていく感じ。
鬱蒼とした森の陰影を愛でながらズンズン歩く。
なんだか身体が軽くなって跳ねるようにトレイルを進む。
もののけの森
ん?なんか感じが変わってきた。
わー木霊(こだま)がいる。
あーやっぱり。
光によって刻々と表情を変える森。
八ヶ岳縄文天然温泉 尖石の湯
木霊(こだま)と話した後は「八ヶ岳縄文天然温泉 尖石の湯」へ。勿論、源泉掛け流し100%のお湯です。
尖石の湯の源泉は、サルフェート(sulfate:硫酸塩)の含有量が国内最大級。このサルフェートは高い利尿作用を持つ物質を含んでいるので、体内や血液中の老廃物を体外に排泄させ、代謝を高める働き「デトックス効果」があるそう。
早速。おお〜なんて縄文。ピンクは女湯、
青い暖簾は男湯。
とっても開放的な脱衣所。
お手洗いへのアプローチも良い。
ここまで開放的だとめちゃくちゃ気持ちいい。
併設された宿泊施設のロビーには読みたい本があったし、
馬の鞍も
腹帯がちゃんとある本格的なものだったし
岡本太郎の「縄文人」もいたわ。
岡本太郎曰く『火焔型土器は深海のイメージだ』『縄文人は深海を知っていたんだ』。
シュメールに知識を授けたというオアネスが浮かぶ。この魚と人間の二つの頭を持つ双頭の海神は、ペルシャ湾から姿を現し、夜になると海に戻っていったという。
縄文人の宇宙観を深海にみた、のかしら。私たちがどこから来たのか、私たちのDNAに何が組み込まれているのか。
(記事「ヤマザキマリ とり・みき著『プリニウス』〜歩く動植物図鑑になりたい⑦」)
縄文時代に最も栄え、縄文が最後まで残った地。
自分と一緒にいてくれるものたちすべてにありがとう。そんな気持ちにさせてくれた森でした。