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#40 夏の青森 子連れ旅 ー別荘編ー

しばらく青森へ行っていた。

知人の別荘をお借りするという中々にスリリングな旅。

旅を通して判明したことがあって、
うちには広い家は必要ないということ。
その理由の一つとして、親子揃って結構な怖がりだということも。(笑)

予報とは裏腹に一日も雨に見舞われることもなく
また先日の豪雨の影響もなく晩夏の青森を楽しんだ。
一点、息子の胃腸炎を除けば。

被災された皆様には心よりお見舞い・応援申し上げます

直行便で2時間弱

なんとなく様子が違うな、という親のカンはよく当たるもので
機嫌よくおやつを食べているなと思った次の瞬間には
全てを袋の中に出してしまった。
出してしまえばケロっとしていてお出かけしたい!
というので、人の少ないところを選んでドライブした。

念願の360度どこを見てもりんごの木!というのも体験できた


旅の記録を残したいけれど、まずは〈その1〉として宿の話がメインになりそう。
それほどインパクトがあった・・・

お借りした別荘はまるで老舗旅館のような佇まいだった。
夕方到着し、まずカルガモの親子の様に隅々まで家の中を見て回った。
あまりに沢山部屋があるので誰かが住んでいるのではないかと
内心ビクビクしつつ電気のスイッチを探し、扉という扉を開けては誰もいないことを確かめた。
(どんな部屋かとかインテリアとかはそっちのけで何かの不在確認をした)
雪国なので全てが二重窓な上に、障子や飾り扉がついていたりして
風を通すのも一苦労だった。

結果、死んだカメムシとクモに遭遇した程度で
誰かが生活している様子もなく、
また持ち主の方がきれいに片付けてあった。


大きな吹き抜け。下は玄関



わたし達はやっとリュックを下ろして冷蔵庫(通電していた)に飲み物を入れ、
大きな台所で今日からどの部屋で寝るか相談した。


驚きだったことは、蚊がいなかったこと。
トンボやあぶはいたけれど、Gから始まる虫や人を刺す虫には出会わなかった。
虫大嫌いなわたしには大変良いニュースだった!

落ち着いて改めて見てみると非常に贅沢な造りの家で、玄関も廊下もなんの部屋かと思うほど広々していた
雪見障子で覆われていた大きな窓は(流石に荒れていたけれど)優美な日本庭園に面していて
その向こうに大きな岩木山を眺められる様になっていた。なんとなく偉くなった様な気分。
囲炉裏や薪ストーブも使ってねと言われたけれど
(暑いし)使い方もさっぱり分からなくてありがたく眺めておいた。

庭は、譲ってしまったという果樹園とつながっていて
りんごはもちろん、梨や桃、ブドウや栗の気が沢山植わっており
ちゃんと枝にいくつも実っていて感動した。
昔読んだ「秘密の花園」の表紙にあった様な煉瓦の門をくぐり
大きなシートが敷かれた桃の木のそばを通るとふわりといい香りがした。
足首くらいの丈の草は前日に降った雨で少し湿っていた。
庭も全部見ないと不安だったので(多分全員が)
端っこだと思われるところまで見て、満足して家に戻った。

れんがのアーチ(上が写ってないけど)

この時はまだ息子も元気だったので、
郷土料理を食べさせる店で「いがメンチ」と「けの汁」をいただくことに。
お店の方の訛りが可愛らしかった!

いがメンチ:イカメンチ。ミンチ状にしたゲソに細く刻んだ野菜などを混ぜ、揚げたり焼いたりする料理。揚げと焼き、どちらも食べたけどわたしはふわふわした焼きの方がツクネみたいで好きだった!

けの汁:けのしる。野菜や高野豆腐などを刻んでたっぷり入れて煮た汁物。お店の方は、具沢山なお味噌汁みたいなもんだよ、と教えてくれた

リンク参考;農林水産省のHP「うちの郷土料理」
まともな写真がないのです

夜は心地よい風が吹いて、窓を開けて走ると本当に気持ちがよかった。
立っているだけで汗が垂れる猛暑の関西を飛び出してきて「おぉ今青森にいるんだなー!」と実感した。
薄い雲さえなければ星もたくさん見えたのかもしれないけれど
それはまた次のお楽しみに。


知人のご好意で使わせていただいた別荘、
しばしお金持ちのマダム気分に浸れるかと思いきや
そんな器は全く持ち合わせていなくて
結局台所に一番近い洋室で3人ひっついて過ごしたから笑ってしまう。

一度でいいから豪邸で暮らしてみたい!という夢は叶った様な、なんだか思ってたのと違った様な・・・

そんな家を拠点に、奇跡的に夫婦は胃腸炎をもらうことなく
ゆるゆる旅は続きました。

次回は予定よりかなり縮小した「観光編」を書きたいと思います。
どなたか、お楽しみに。

るる


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