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子宮がんのこと② 7年ぶりの定期検診

そもそも子宮がん検診をずっと受けておらず、自分に何かあるとしたら婦人科系だろうというなんとなくの予想はあって、受診していないことがずっとうっすら気になっていた。
このタイミングで受けたのには理由がある。ひとつは、父が突然倒れて入院し、その後諸々悪いところが見つかってあれよあれよという間に重病になってしまったのを見たこと。もうひとつは経済的な理由で、その半年前くらいにとんでもなく実入の良い仕事が舞い込んできて、何かあったとしても病院で治療を受けられるくらいの余裕(?普通?)ができたことだ。検診を受ける直前に婦人科系疾患専門の保険にも入って、いざ検診を受けたところ、結果は頸部異形成のレベル2という状況だった。これは軽度でそのまま良くなっていくことも多いレベルだが、ウィルスの型が悪性度の高いHPV18だったのでがん化のリスクは高いと言われた。今手術をするなら非常に軽く済むが、
「まあそれでも今の状態であれば、3ヶ月に一回検診を受ければ十分ですよ」
ひと通り説明を終えた医師が言った。

だが私はなんとなく気持ち悪い感じがあった。
そもそも子宮がん検診は、受けた人ならわかると思うが結構嫌なものだ。それを3ヶ月に一回続けるのも気が重いし、そうしていても結果良くならず、その時は今より大きな手術になる可能性もある。であればさっさと、軽くて済む今手術をしてしまった方がいいのではないか?それに何と言ってもウィルス感染というのが気持ち悪かった。ただでさえいい思い出のない男たちの誰かからもらったウィルスが体内にあり、さらには悪さをしようとくすぶっているというのが非常に気に入らなかった。がんの恐怖というより、それが何より気持ち悪かったのが正直なところ。
手術しちゃっても悪くないな…とぼんやり思いながら一旦家に帰り、状況をそのまま(ウィルス感染で気持ち悪い話以外)母に話した。手術なんてできるだけしたく/させたくない母は絶対に反対するだろうから、結局経過観察になるのかなとうっすら思いながらのことだったが、予想外の答えが返ってきたのだ。
「今手術した方がいいわよ」

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