詩19〜24 短文詩集「つづく日常」
詩集を買ってしまった
やだなぁ 恋に浮かれてるみたい
「お前の声で聞きたい、読んでくれ」
やだなぁ ふわふわしちゃう
恋の歌ってこんなに良かった?
あなたに会うまで知らなかった
あなたにも聞かせてあげるね
ページをめくる
紅ののった唇をあなたの目が追う
だめよ あなた洗濯できないんだから
<今夜はチキンソテー>
「うまそうだな」
キッチンに立つ私
覗きに来るあなた
つまみ食い、してもいいんだよ
ほらほら 早く
<深部温度>
寒いなぁ、ぽつりと呟いた私に
「あぁ、寒いな」と応えてくれる
私だけのあなた 私のなかのあなた
<ハッピーエンドは終わらない>
共白髪とはいかないけれど
年を重ねていこうね
私とあなたの歴史はつづく
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?