見出し画像

ルードゥスアカデミーの課外授業~  映画祭を鑑賞する

ルードゥス式アプローチ  これからの教育に欠かせない事

私たちのアカデミーでは、受験という子供たちにとって大きな試練を通して目標を達成する中で、子供たちがそれぞれ持つ才能・能力を発掘していき、複雑な社会の中で生き抜く力を養っています。 この力をつけるためにとても重要になってくるのは、人間のバランスです。

現代教育においては、この人間に大切なバランスがどうしても育っていません。理由は、インプットとアウトプットがずれているからです。

頭から知識を入れて、それを自分の中で消化して心と身体で表現するという事がとても難しくなっています。これを話し始めると、またひとつのコラムになってしまうので、これはまた後日にお話しするとして。 

私たちは、この学習塾においては子供たちが感情をもって学習するように誘導します。

コンピュータに多くのデータを打ち込むようなことはせず、ひとつひとつの課題を一緒に考えたり、講師の経験を話したり、それを時には世界・地球、宇宙規模まで発展させたりします。そうすると、子供たちにとっては感動とか、気づきとか、ワクワクの刺激となって、頭だけではなく、心と身体にも!入っていきます。そうなると、自分というものを表現していく(アウトプットする)土台が出来るのです。これが知識が教養になるプロセスだと、私たちは考えています。

そうすると子供たちは、色んなことを自分で考え始めます。思考しはじめます。自分で考え思考すると、そこにいろいろな感情が芽生えてきます。喜怒哀楽、どの感情もとても大事です。これらの感情は、抑え込まずに感じ切ることが大切です。心が本当に成長します。

しかし子供たちは、”こんなことで泣いてはいけない!我慢しなさい!”、”人を嫌ってはいけません!”、”辛くても笑顔でがんばろう!”  と、感情を抑えることを学んできました。これは実は心の成長にはよくありません。わがままを許す、とはまた少し角度が異なります。自分の心と向き合い、自分の感情を感じ切るということ、私たち大人もできていますか?

感情は芸術です

湧き出る感情を抑えこんで、頑張る。この負のループを繰り返すと、心はエネルギーを失ってきて、好奇心どころかすべてのやる気を失います。そうすると自分の才能を開花させるために出てくる心の欲求も感じられなくなります。疲れ果てて、生きていくうえで必要な欲求すら感じなくなります。鬱状態です。最近の若い世代にとても多く見受けられます。

しかしこのような、普段押さえつけられている感情は、実は映画や絵画など素晴らしい芸術作品に触れることによってそれらが誘発され、芸術の中のその感情に共鳴し、癒されるという現象が起きます。

かつて、ゴッホもピカソも悲しみや苦しみを絵に表現しました。ウォルトディズニーはワクワクする気持ちをディズニーランドに表現しました。それらはすべて後世にわたって大切に伝えられています。感情は否定的なものも肯定的なものも全て芸術なのです。

札幌国際短編映画祭とルードゥスアカデミー


子供たちが日々学ぶ知識を自ら教養として身に着けるようになり、彼らの将来においてその教養をもって自分自身を表現していくための基礎体力作りの1つとして、ルードゥスアカデミーでは昨年より『札幌国際短編映画祭』をアカデミー内で鑑賞する機会を設けています。コロナの影響でこの映画祭がオンライン上映になったことで、札幌から遠く離れていても、好きな時に好きなだけ短編映画が見放題です。

子供たちは、国別、ジャンル別にみんなで好きなものを選んで鑑賞しています。知らない国が出てくるとみんなで教え合ったり調べたり。。この日の土曜日も、午後数時間開放しました。塾生たちは授業の合間に入れ替わり立ち代わり映画鑑賞に来ました。興味を持ったお母さんたちも鑑賞に参加してくださいました。

子供たちの感想は、また別のコラムで書かせていただきます。子供たちの普段の授業では見られない心の感性や発想の豊かさなど、講師達にとっても子供たちに対しての多くの素晴らしい発見があります。

あらためて、こんなにも貴重な機会を毎年与えてくださる、札幌国際短編映画祭、そしてそれを毎年大変な想いで運営されているスタッフの皆様に心から感謝しています。ありがとうございます。


『教養とは人の心がわかる心をいう』 養老孟司先生の言葉

SAPPORO SHORT FEST 2021 | 第16回 札幌国際短編映画祭
https://sapporoshortfest.jp/21/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?