「ラッキーウッド」のブランド命名秘話!戦後間もない昭和22年に設立~4代目が込めた思いとは?
ラッキーウッドの小林です。
さて、今回はブランドの命名にまつわるお話です。
「LUCKYWOOD」というブランドは、小林工業株式会社の4代目小林正一(私の父)が命名しました。(戦後すぐの昭和22年に設立)
戦後間もなく、アメリカの進駐軍の依頼で、燕市が世界で初めてステンレスカトラリーの量産に成功。オール燕の職人たちが力を合わせての快挙だったので、燕市のほとんどがカトラリー関係の工場に携われたため、世界からの受注にすぐに対応できました。その結果、日本で一番早く当時最強だったドルを大量に獲得し、国から表彰されています。世界(特にアメリカ)からバイヤーが買付に来燕。彼らは、自分のオリジナルデザインの図面を持参し、生産を依頼します。そういうバイヤーは、チェックも非常に厳しかったらしいです。OKが出ると、そのカトラリーの裏に、品質とオリジナルであることを保証し、製造責任を証明する「バイヤーズブランド」を押すことが許可されます。それらは、彼らの「family name(名字)」が多かったのです。
それは、とてもカッコ良かった!
4代目は、そのバイヤーズブランドにあこがれて、本当は「KOBAYASHI」と付けたかったようです。が、直訳すると「SMALL WOODS」等と消極的になるため、前向きな言葉「LUCKY」と、林から「WOOD」を残して造語を作り、昭和22年に日本で商標登録をしました。
その12年後の、昭和34年に「デラックス」のデザインと出会い、オリジナルブランドとして開花することになるのです!
実は、ブランド名からは外されましたが、
小林の「小」は、ロゴデザインの中に隠されています!
さて、どこでしょう?
そうです! マークです。
マークの中にあるのは「3本の松」。それが「小」のように並んでいますね。
松は日本を代表する木ですが、西洋にも松があります。クリスマスに飾られるモミの木や、パイン材で知られる「西洋松」です。マークの木々は、そのクリスマスツリーのようなシルエットをイメージしてデサインされています。
(「西洋松」の言葉自体、まるで「日本製カトラリー」のようで、勝手ながら親近感があります。)
西洋では、古くから常緑樹は「永遠の象徴」とされているため、クリスマスツリーに使用されたのではないかと言われてます。
きっと、寒い冬でも葉がいつも緑色なので、永遠に幸せが続きますようにという願いがこめられているのですね。
人は一人が結婚して二人に、そして三人で「家族」となります。
家族がクリスマスで楽しく夕食を過ごすシーン。
この幸せの食卓に一緒に寄り添うカトラリー・・
生活の中に、いつも身近に在って、長く見守っている。そんな存在でありたいとの思いが、このマークには込められています。
マークとロゴを足して「小林」!
4代目は、思いを遂げていたのでした。