【ネタバレ考察】映画『ナイル殺人事件』「ケネス・ブラナーの芸術」「ガル・ギャドット新境地」「アーミー・ハマーは?」
もう圧巻の127分でした。これこそ映画って感じでした。本映画『ナイル殺人事件』は大きなスクリーンで映画を観ることをオススメします。
エジプトのピラミッド、ナイル川を豪華客船で航行します。そのスケールの大きさに圧倒されます。
もちろん、全てが実写ではありません。CGも随所に用いています。
しかしながら、客船がゆらゆらと航行しながら、殺人物語が展開する雰囲気に心がどっぷりと浸かっていくのがとても気持ち良いのです。
やっぱりケネス・ブラナー監督の演出ってシェイクスピア色が強いです。調度品の数々へのこだわりと大げさではありますが、ギリギリの演出。
スケールの大きい映画にはこれくらいの思い切った演出がぴったりと合うのではないでしょうか。
客船を使った映画の筆頭は映画『タイタニック(1997)』ですが、やはり同様の効果があります。わたしたち自身が「密閉された」気持ちになるのです。
つまり逃げることが出来ないので、当事者のような錯覚に陥ります。
本映画『ナイル殺人事件』の原作者のアガサ・クリスティはそれを知って書いたのであれば驚きの念を禁じ得ません。
物語の結末を知っている人も多いと思います。でも、いま現在これほどのスケールの大きい映画は本映画『ナイル殺人事件』くらいでしょう。
是非とも、映画館で観て欲しい一品です。