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アンパンマンの世界について真剣に考えてみる

うちには1歳児の娘がいるおり、最近アンパンマンの面白さに目覚めてしまい、四六時中見ている。

できる限りテレビを見せない方針だったが崩れてしまった。おわりや区切りのないYouTubeよりもマシだろうか。

そんな最近見るようになったアンパンマンについての記事を書いてみる。

アンパンマンの世界にはお金の概念がない

アンパンマンを、ぼーっと見ていると気がつくことがある。

ジャムおじさんのパン工場はカフェのように使われており、四六時中アンパンマン世界の住人がやってくる。

やってきた住人はキャラクターの特徴である食べ物だったりなんかを振る舞ってくれるのだ。
たとえば鉄火のマキちゃんであれば鉄火巻きである。

ジャムおじさんも街にパンを配っているが、同じように食べ物のキャラクターたちもそういったことを日課にしているようだ。

この世界はもらい、もらわれる。それだけで成り立っている。
それぞれができることをして助け合い成り立っている世界である。そこにお金のやり取りはない。
ここはほぼまちがいないだろう。

どうぶつのキャラクターは何も与えない?

アンパンマンのキャラクターの中には、どうぶつをモチーフにしたキャラクターがいる。
こういったキャラクターは街に多く、食べ物のキャラクターから施しを受けているだけのように見える。
学校があり、うさぎの先生がいるため、労働によって世界に奉仕しているのかもしれない。

ばいきんまんが人々からものを奪う理由

ばいきんまんはおなかをよく空かせており、そのたびに食べ物のキャラクターを襲ったり騙したりしている。

アンパンマンの世界では割と明確に嫌われている。

ここで疑問だが、食べ物のキャラクターはなぜばいきんまんにものを施さないのか。不当な差別を受けているようにも見える。

物語を見ていると理由がわかる。

  • 施しを受けても数が足りないと言う

  • 誰かになりすましてもらう(だます)

  • もらったらもらったで食べ尽くす

  • 分けてください、と素直にお願いできない

こんな具合である。
そして何より、みんなに何かを与えることを全くしていない。

実は才能あふれるばいきんまん

実はばいきんまんは優秀である。
UFOのようなそらとぶ乗り物を自作し乗り回したり、鋼鉄の城や巨大なロボットも作り出し使っている。
これはアンパンマンの世界ではただひとりテクノロジーを使いこなしている。
この世界で最も優秀と言っても過言ではないだろう。
テクノロジー活用の例外として、アンパンマン号がある。これも実はばいきんまんが作ったのではないか?
そうでないのならばジャムおじさんが作ったことになる。ジャムおじさんもまたアンパンマンと同じく、ばいきんまんの対となるキャラクターであると思う。

そんな才能を、自分とドキンちゃんのためにしか使っていない。
この才能を活かせばどれだけ世界のためになるだろうか。
それをしていないからばいきんまんは助け合いの輪廻からはじき出されてしまっているのだ。

アンパンマンもまた異色のキャラクター

アンパンマンはカレーパンマンやしょくぱんマンと同じような存在に見えるが、それは違う。
明確に上記の2人を含めたほかの食べ物系のキャラクターと性質が異なる。

アンパンマンはアンパンを作れない

アンパンマンはアンパンを作れないのだ。
アンパンを作っているのはジャムおじさんである。
カレーパンマンはカレーを作るし、しょくぱんマンはしょくパンを配っている描写がある。
カレーパンマンもしょくぱんマンも助け合いの輪廻の中にいる。
顔を分け与えるというのはアンパンを作れないアンパンマンの助け合いの輪廻に入ろうとする苦肉の策でしかない。

アンパンマンは食べ物を食べない

パン工場でジャムおじさん、バタコ、チーズはよく何かを食べている。
しかしそのテーブルにアンパンマンはいない。
アンパンマンはアンパンマンをエネルギー源としており、ものを食べる必要がないのだそうだ。
それと異なり、カレーパンマンはものを食べる。
甘いものが嫌いという設定がある。
アンパンマンは助け合いの輪廻から外れているという作者の意思を持った描写であると思う。

アンパンマンの提供しているもの

とはいうもののアンパンマンは世界に尽くしている。
日々パトロールをし、困った人を助け、おなかが空いている人に対しては顔を分け与えているのだ。

バイキンマンが世界に与えているもの

バイキンマンが世界に何も与えていないと言ったが、それは撤回する。
実はアンパンマンの人を助けるという仕事は、困っている人がいないと成立しない。
なぜ人々がこの平和な世界にいるかといえば、バイキンマンがいるからである。
バイキンマンが人を困らせ、それをアンパンマンが助けるという構造になっている。
バイキンマンがいなければ、困っている人が発生しないのでアンパンマンという存在は全く必要なくなる。

バイキンマンはこの世界でアンパンマンというただひとりのために役に立つ、なくてはならない存在なのだ。

バイキンマンがアンパンマンを倒す方法

バイキンマンが世界のために動き出せば、アンパンマンの世界に困る人はいなくなる。
多くの技術を持つバイキンマンはこの世界で愛され、助け合いの輪の中に入れるだろう。

そうなればアンパンマンがパトロールをする必要もない。
顔を与えるという役割もありそうだが、ジャムおじさんが直接アンパンを作るだけで事足りるだろう。
アンパンマンの存在価値は限りなく少ない。

アンパンマンはバイキンマンが世界のために助け合いをすることで倒すことができるのだ。

おわり。 

余談 バイキンマンとドキンちゃんの関係は現代の社会問題の縮図に見える

ドキンちゃんもまた助け合いの輪廻から外れている。
だがしかし、なんとなく他のキャラクターからは嫌われていない。
バイキンマンに「おなかすいた~」とか言っているだけなのに不思議である。
存在としては黒幕でしかない。
数話見たが、アンパンマンからアンパンチを食らっている様子はなかった。(巻き添えで吹っ飛んではいた)
バイキンマンの夫婦や彼女のように見えるが、彼女の本命はしょくぱんマンである。

ドキンちゃん=いただき女子
バイキンマン=おぢ
しょくぱんマン=推しホスト

みたいな関係と見るとな悲しい、など思った。
昔から男女関係の形は似たようなものなのかもしれない。

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