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イジメられのカリスマ2 〜娘もイジメられた〜 第拾壱話
あの頃のトトは夕方、まさか自分をイジメてた主謀者達の1人が数少ない仲の良い友達だった事に
ショックを受けその子との思い出に浸り座り込んでいた。
自殺する決意をしたトトは、高い所が怖いのに、
震えながら脚立に登り、柱に釘を打ち、ロープを括りつけた。
どんな気持ちでやってたん?
何で、大好きなお爺ちゃんや、オッサンさんに相談せーへんかったの?
パンチのオッチャンは?
何でなん?
… でも、わかる気がする…
痛む手首を押さえ、あの時のトトのお話を聞く…
今のハナと一緒の状況…
ハナには出来んかったけど、トトにはできた…
ごめんなさいの一言を残し、脚立から足を外し
脚立が倒れる音が部屋に鳴り響く…
思った以上の苦しさに足をバタつかせ、
脳は生きたくないのに身体は生きようとしてる感覚を覚える…
やがて天井の木の模様が宇宙空間にある星に見え
意識が遠のいて行く…
星が1つずつ視界から消えていき、残り数個になった時、大きな音が部屋に鳴り響き、大きな隕石が残りの星を呑み込んだ…
大きな音の正体はトトが落ちた音…
隕石の正体は落ちた時に頭を打った衝撃で見えた…
強く打ち込んだはずの釘が柱から抜け、
あの時のトトは一命をとりとめた…
良かった〜!
だから今こうやってトトが横でお話をしてくれてるんや。
でも、トトは言う
「釘が抜けたのは足をバタつかせた反動ではなく、
あるモノに助けられた」って
なに、なに~!
メッチャ気になる〜!
第拾弐話へ続く
次週火曜日掲載予定