
Photo by
aritakakanazawa
イジメられのカリスマ2 〜娘もイジメられた〜 第拾肆話
ハナとの遠足が終わった次の日の夜。
僕は一人の男を呼び出した。
彼の名前は竜一。
僕の3つ下の後輩で、ユカの父親。
10代の頃一緒に祭りをやっていて、急に姿を消し
ハナの入学式で久々に再開を果たし、また意気投合し、祭りにも復帰した。
彼を呼び出した理由はユカの事を言うのではなく、
ハズキの親の情報を聞き出すためだった。
竜一は何の疑問も持たず、ペラペラと言わんでエエことまで言ってくれた。
去り際に今回の祭りで、僕がすることに首をツッコまないよう釘を差した。
彼は意味も分からず何度も会釈しながら笑顔で去っていった。
アトは祭りで支障がなく、周りに迷惑をかけずしてやりきれる場所と、時間の選出。
曳行ルートと時間を頭に叩き込み、ユカと母親とハズキを呼び出す場所と時間を考えた。
何故この3人かって?
ハズキの母親は夜の仕事をしていて、ほぼ毎日竜一の家に預けてるらしく、教育してるのはユカの母親がしてるらしい。
ユカは竜一の本当の子供ではなく、奥さんの連れ子で、竜一がユカの話に首を突っ込むと奥さんが怒るらしい。
という事は僕が教育するべき人物はこの3人って事。
竜一の奥さんも家族ぐるみでご飯食べたりして、仲もいいし、ウチの嫁とも二人でご飯行くほど仲がいい。
さぁ。この仲を壊さずに行くには、どうしたらエエか?そんなん考えんと真っすぐ出たとこ勝負や!
とうとう祭りの日が来た!
明後日からハナが普通に学校に行けますように…
第拾伍話へ続く…