Psychology of Money. (サイコロジー・オブ・マネー)
地味な清掃員が800万ドルもの資産を残す。
それは特別な環境に生まれた訳ではなく、むしろ貧しい家庭に生まれ高校卒業後、ガソリンスタンドの接客や自動車整備、百貨店の清掃で、それだけの資産を残したというのだ。
とても信じられない、率直な感想だった。
今の自分にその半分でも無理だし、何だったら10分の1だって無理だと思う。
彼のしたことは、節約に努め優良株に投資して、複利の効果でここまでの資産に成長させたのだ。
著者は、「何を知っているかよりも、どう振る舞うかが重要」だと述べている。
800万ドルもの資産を残した彼の振る舞いを見れば確かにそうかも知れない。
決して満足できない人たち
エピソードに出てくるお金持ちは「足るを知らず」必要以上のリスクを取り「もっと多く」を求めてしまう。
結果、高リスクのポートフォリオを維持出来なくなったり、最悪犯罪にまで手を染めてしまう。
「もう十分だ」と考える事の重要性を説いている。
裕福になること、裕福であり続けること
タイトルから分かるように裕福になることと、そうあり続けることは別物だと本書は語っている。
お金を得るにはリスクを背負い時に大胆に行動しなければならないと、だが維持するとなると謙虚に、そして資産を失うかもしれない緊張感を持ち倹約に務める必要があると述べている。
貯金の価値
富を築くには収入より貯蓄率が大切、「お金を増やすための方程式」において唯一コントロール出来る部分であり確実な効果がある。
お金を増やすには、リターンも大事だが支出の削減する方が簡単だしコントロール出来る。
収入ーエゴ=貯蓄
一定の生活が満たされたとき、それ以上を求めるのは見栄や他人との比較が原因になっている。
まとめ
この本は、こんな感じで20章からなる、本のタイトルにもなっているテーマ(お金の心理学)を通して、エピソードを含め簡潔に語られている。
複雑で難解な人間の心理が経済的成功には大きく関わっていることを各章を通じて語られている。