まさか最後に泣いてしまうとは、、、その小説のタイトルは?
すごいすごい凄い本を読んでしまいました。
夫の不倫を機に、妻が巨大化するお話。
妻は夫の教え子。結婚し、姑の毒舌に耐えながら、夫に仕える良妻。作品冒頭で、すでに妻は巨大化しているため、健康な頃の姿はどんなのか描かれていませんが、あくまで私の想像です。
日に日に巨大化する妻を匿い続ける夫。
それは愛なのか何なのか。
もがき苦しむ妻の様子に、心が押しつぶされそうで、読者も苦しい。
妻の見た目に注目してしまうのだが、
ときおり妻の純粋でまっすぐな心。
夫や友人知人への心配り。自分が大変な時に
これほどまでに無償の愛を貫ける女性。
尊いです。醜い姿を全て覆い隠せるほどの
彼女の魅力に気づいたら、ストーリーの視点が異なり、違った感動を覚える傑作である。
たくさんの方に読んで欲しい。
見た目がどうであろうと、頭脳がどうであろうと、見返りを求めない視線、愛に叶うものはない。
生きていく上で大切なことを教えてもらえる一冊です。
その作品は,,,,
吉村萬壱さんの 臣女 です。
最後の最後に涙を流すとは思ってもみなかった。いい意味で期待を裏切られる本です。