【散文詩】半自動筆記に依る夜想曲(1)-3<完>:『環状列石[ストーンヘンジ]』-3<完>
翌日になって、私はストーンヘンジで昼間から酒を呑んだくれて居る、
宛ら陶器人形の様な扮装をした一群に出会った。
良く良く見れば其のレプリカント達の扮装は、些か中途半端で、私は彼らが乞食なのだと思ってしまった。だが、彼等はとても幸福そうで、自分達の事、果ては身の回りの世界の全てが如何でも良いらしかった。
月明かりの下で見た其の光景は、何の義務も責務も果たされない、律法無きロゴス無き愚者の楽園其の物だった。
<了>