感想文 帝国日本の政党政治構造
舞えない兵庫と申します。
本日の読書感想文は十河和貴著 帝国日本の政党政治構造です。
戦前の内閣で唯一選挙の結果誕生した護憲三派内閣が成立し2024年はちょうど百年。
その契機に帝国日本の政党政治はどのように政治を行おうとしそしてどこで挫折したかを解き明かした本になっています。
戦前日本は天皇大権を大前提とした分権国家であり、政党も天皇大権を輔弼する一機関であり、同じ輔弼する宮中グループの影響を受けているという視点は面白かったです。
また、政党の成長に伴い、宮中ではいわゆる薩長グループの連携、成長も見られ帝国日本の政治体制を見るには総合的に俯瞰しなければならないと強く感じました。
また、本書は植民地行政を取り扱った拓務省設置に関しても詳しいです。
よく戦前史を見る上でよく出るキーワードである党弊、これに関しても詳しく論じられています。