遺言四十七
叔母の認知症が進んでいる。
5月15日
認知症病棟へ入院し薬物治療。
いよいよである。
老々介護が限界である。
現在、従姉妹が一緒に住んで面倒を診てくれているのはいいが…
この従姉妹がとんでもない。
面倒を診ているというより自身の家が出来るまでの期間限定ではある。
それまで一人暮らしの叔母の家に居候だ。
しかし家が出来る前に叔母は入院をする。
叔母ちゃんは暴言がひどいというが
私と電話をするとそうではない
「元気だったかい?」
「今度一緒にお茶しよう」
「美味しいもの食べに行こうか」
「とにかく健康でいるんだよ、頑張りなさいよ」
こんなに優しい言葉をかけてくれる。
「うん、うん。行こう行こう!元気で健康で頑張るから!」
「おばちゃん何が好き?何が食べたい?私がご馳走するからね」
と言えば笑って喜んでくれる。
しかしこの従姉妹
「うるさい!」
「だ〜か〜ら〜!今言ったよね!?聞こえてないの!(怒)」
これでは叔母の脳の萎縮も激しくなる。
私が叔母の家に行ければいいが遠い。
従姉妹もストレスがあるかもしれないと思い長電話をする
「この婆さん!頭おかしくなってるから笑えるって!」
こんな言い方があるだろうか。
叔母も気が強く喧嘩が始まる。
そうなると従姉妹から連絡来る。
私が叔母に電話。
この繰り返しだ。
電話代など気にしてられない。
昔、おもちゃを買ってくれたりご飯に連れて行ってくれたり海外も一緒に連れて行ってくれた。
私の家の両親、兄弟もこの叔母に凄く良くしてもらった。
帰省した際は必ずおばちゃんの家へ行き、たくさんの材料を持ってパーティーが始まる。
認知症になってから二人で大晦日、正月と二人で過ごした。
お雑煮を作り、少しの正月飾りとお節を作って新年を迎えた2024年。
もうすぐ入院し、そのまま施設へ入居する。
叔母の夫の兄弟と嫁、女姉妹たちは土地とお金だけをもらい何もしない。
認知症になればそういうものなんだな。
いのち短し
神姿見えねど報いなし
いのち短し
貴ら報われるな
いのち短し
同じ目に遭え
いのち短し
あの叔母の姪っ子で良かった
いのち短し
いのち短し