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積読消化
一人時間ができたら「とりあえず本屋さん」なのだけど、本屋さんにいくと読みたい本(小説)と出会っちゃって、その子を連れて帰るわくわく感がもう至福の時なのだけど。
でも、読み終えずに1,2年待機中の本の存在が頭の片隅にあって、あの子たちを読まなければという使命感というか、義務感というかそんなんがあって新しい小説を買えずにいた2023年下半期。
それで粛々となかば義務のように積読消化に励んだのだった。
『女のいない男たち』村上春樹 文春文庫
映画『ドライブ・マイ・カー』の原作を含む6つの短編。映画を見てすぐに買ったけど、なんか全然入り込めなくて1年以上積んでた。読み始めたら案外入り込んで読めた。映画もっかい見たいなぁ。というか西島秀俊が好きなんだよなぁ。
『彼女たちの場合は 下』江國香織 集英社文庫
こちらは2年くらいかけてようやく上下巻読破。
10代の女の子二人(従姉妹)が特に目的もなくアメリカを旅するお話。
双子育休中の頃に図書館で借りて読み始めて、途中まで読んで返却した後も、続き読みたいなぁと思ってるころに文庫本として上下巻で並んでいるのを本屋さんで発見。それで購入したものの、手元にある安心感からなかなか進まなかった。特に続きが気になる~みたいなお話でもなく。
なんだけど、私、このお話とっても好き。ずっとこの二人の旅を追っていたいような。エッセイのような感じ?2年くらいかけて読んだので、もう前半の内容は忘れたし、(え)また上巻から読もうかな。
この前友だちに、「お金も時間も何も制限がなかったら何したいか」と聞かれてとっさに「旅」と答えたのはこの小説の影響かもしれない。(そして旅好きのあの子も)
『夏物語』川上未映子 文春文庫
芥川賞受賞の『乳と卵』の続編的な。前半は『乳と卵』に色々加筆されていて、後半は新しい物語が展開していくという。『乳と卵』より読みやすい。
小説家を目指している38歳の夏子が、自分の子どもに会いたいと思い始め、精子提供での妊娠に興味を抱くというところから話がすすんでいく訳なのだけど、これがもう中盤から後半はなんかしんどいというか胸がぎゅっとなって。
人はどうして子どもがほしいと思うのか、子どもがほしいなんて大人のエゴなんじゃないか。不妊治療中ずっと考えていたことで、物語のそういうくだりとシンクロしてちょっとずーんとなったりして。
途中休憩してて、再び読み出すのに時間がかかったのだけど、ラストにかけてなんか希望の光というか。夏子が自分で考えて決めて行動していく感じが気持ちよくて。読後感はとてもよかった。
さてさて。積んでた本を読み終えたので、満を持して新しい本が買える♡
年末年始のお楽しみだー