詩・昏睡
世界は今、揺れている。
ユラユラと。
赤子を眠らす、揺りかごのようだ。
照らすのは月明かり。
無謬(むびゅう)の輝き。
眼を焼かれた人々は彷徨う。焦がれるは光。
焦がれるは久遠の眩さ。
―この手は届かぬ。
咆哮に喉を裂き、遂には膝をつく。抗いもここまでか。
―ならば、この身を裂こう。
鈍色の鋒(きっさき)が滑る、舞い散るは紅蓮の花弁。
世界は今、揺れている。
微睡みに揺れている。
声もなく、斃(たお)れていく。
―やがて、朝が来る。
目覚めぬ世界にも、等しく
。
世界は今、揺れている。
ユラユラと。
赤子を眠らす、揺りかごのようだ。
照らすのは月明かり。
無謬(むびゅう)の輝き。
眼を焼かれた人々は彷徨う。焦がれるは光。
焦がれるは久遠の眩さ。
―この手は届かぬ。
咆哮に喉を裂き、遂には膝をつく。抗いもここまでか。
―ならば、この身を裂こう。
鈍色の鋒(きっさき)が滑る、舞い散るは紅蓮の花弁。
世界は今、揺れている。
微睡みに揺れている。
声もなく、斃(たお)れていく。
―やがて、朝が来る。
目覚めぬ世界にも、等しく
。