人を 愛する ということ
今回は、2,900字超えの長文です。お時間がある方にオススメします。
心理学には、「インナーチャイルド(内なる子供)」「アダルトチルドレン(子供時代のトラウマを引きずったまま大人になった人)」の二つの用語があります。
よくこの言葉が混同されることがありますが、まったく違います。
前者は、子供時代の記憶を意味し、すべての人に備わっています。ただ、心理学で問題視されるのが、強いトラウマを持った人の子供時代の記憶なのです。
対して、「アダルトチルドレン」は正式には「アダルトチルドレン オブ ディスファンクショナルファミリー」といい、機能不全家族の中で育ったアダルトチルドレンと翻訳されます。
わかりやすく言うと、崩壊した家庭で成長して、その際に受けたトラウマを大人になっても引きずっている状態を指します。
決して「子供部屋おっさん」のことではありません。
①幼少期に体験したこと
それはさておき、わたしの「インナーチャイルド」がシクシクと泣き続けるのです。
以前こんな記事をUPしました。
あれは、私が7歳の時でした。
母親が妹を連れて失踪したのです。
父親が酒とギャンブルで身を持ちくずし、家庭が実質的に崩壊したのです。
離婚とかそんなレベルではなかったですね。
その後、たらい回しにされた挙げ句、最終的に父親に引き取られることになりました。
父親からは「再婚するに当たって邪魔になる」なんて言われて。
でも、小学校低学年で親から見捨てられても、どこにも行き場がないのです。
何と言われようと、誰かに拾われるしか生きていく手段がなかったものですから。
その後再婚し、なんとか家庭が復活しました。
新しい母親との関係は悪くなかったのですが、子供が生まれれば、やっぱりそちらを可愛がりますよね。
私は、まったく親から愛されたことはありませんでした。
親の愛情を受けないということは、子供にとっては、存在意義を失うということ。
居場所がない、あるいは安息の地がないということなのです。
②自◯願望について
よくリストカットされる方がいますが、恐らくはそのような心境に陥ってるのだと思います。
だって、生きてたってツライことばかりだから。
死んだ方がよっぽどマシなのかもしれません。
実は、わたしも自◯を考えたことがあります。
しかも何度も。
ただ、わたしの場合は、小学生の頃から本ばかり読んでました。
いつもひとりぼっちだったから。
本を読むこと以外、生きている実感がなかったのです。
読書を通じて、この自◯衝動がどこから来るのかを徹底的に研究しました。
仏教思想との出会いがわたしを変えました。
中学生の頃です。仏教には「死生一如」という言葉があり、簡単にいえば、肉体を生かしたまま、魂を死の世界においてくるということです。
そう、肉体と魂を分離させることで、生きる苦しみを抑えつけるのです。
ただ、仏教というのは、究極には諦めの哲学なんです。
すべてのマイナス要素を価値判断せずに受け止めろ、という結論に至るわけです。
そこが、キリスト教やイスラム教との大きな違いです。
彼の地の宗教と違って、ヒーリング要素をまったく含まないんです。
もちろん、仏教にもいい面はありますよ。
心の中の闇を、み仏のかざす明かりで照らし出すことができるのですから。
しかしですね、大乗仏教全般に言えるのですが、いわゆる慈悲の心では、自◯衝動を抑えることはできないんですよね。苦しみから逃れることはできないのです。
そこには、生きるという前提がないのですから。
③生きるということ
生きるということ、それは、周りの人に愛されるということです。周りの人から期待され、必要とされるから、生きていこうって気持ちになれるんです。
この文章を読まれていらっしゃる方で、
「私は不幸だ」
「生きてたって何も楽しみもない」
「俺なんかいつ死んだっていいんだよ」
そんなナーバスな心境に陥っていらっしゃる方もおられるかもしれません。
そんな方に伝えたいことがあります。
その気持ちの原因のひとつは、孤独なんです。
なぜ人とつながれないのか。
それは、愛し方を知らないから。
自分から周りの人を愛していかないと、周りの人からも愛されることはありません。
あなたは、人間不信になってませんか?
もちろん、過去にツライ経験があるのかもしれません。
信頼していた人から裏切られるのはツライことです。
そんな不信感が根っこにあると、どうしても周りの人に伝わってしまうんですよね。
それが夫婦間のことであればなおさらです。
夫婦間の不信感は、やがて関係の崩壊を迎えます。
その結果、孤独な人生を送ってしまうのです。
「独身生活もいいこといっぱいあるよ」
そんな気持ちを持たれている人もいます。
もちろん、生き方は人それぞれですから、あなたがその道を正しいと信じるのなら、その道を突き進んでください。
もし、そうではなく、今の孤独がツライという気持ちでしたら、まずは、ご自身が過去に受けたトラウマを克服しなければなりません。
その上で、人を愛してください。
あなたのその愛が、お相手に伝われば、あなたの孤独を癒やすことができますから。
④愛するということ
人を愛する。
言葉でいうのは簡単ですが、とてもむずかしいですよね。
特に愛情の一方通行という事態は避けなければいけません。
私が思うに、人を愛するとは、その人を見守ることではないでしょうか。
普段は、その人に寄り添っていて、その人が息詰まった時に、スッと助け舟を出す。
何も言わずにその人をギュッとハグするのです。
「大丈夫だよ。何も心配しなくていいから」
それこそが人を愛することだと思います☺️
男女間でも同じです。
確かに情事は気持ちのいいもの。
私も大好きです💕
でも、それだけじゃないんですよね。
お相手の幸せを願うことこそ、愛するということではないでしょうか。
⑤トラウマを克服するために
トラウマ、それは非常に厄介なものです。
プロの精神科医でも治療することはむずかしいと言います。
私が心理学を勉強し、実践したこと。
自分の心理状況にメスを入れ、徹底的に分析する。その上で、過去の記憶と対話するのです。
大乗仏教の根本である“止観”に近いものがあります。
その上で、「あなたはもうひとりぼっちじゃないんだよ」と声を掛け、自分の心をハグします。
それで、完全になくなるわけではないですが、少しは、その氷山のようにそびえ立つツラさを溶かすことができるのです。
もちろん、これは私のやり方ですからオススメはしません。不安がある方は、専門医にご相談ください。
心理学は時に自分のことも傷つけますから。
心理学は諸刃の剣なんです。
取り扱いにはご注意を。
⑥さいごに
この記事の最初にあげた記事で、「私の心を抱きしめてください」とお願いしたところ、いろんな方にハグしてもらえました。
みなさん、ありがとうございます😊
私のような人間のために、貴重なお時間を頂戴しまして感謝の気持ちでいっぱいです。
私はもう、ひとりぼっちではありません🥹
心を癒やすということ。
それこそ現代人に必要なことではないでしょうか。
今回も長文投稿になりました。
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます😊
あなたの人生に一筋の光が見出されることを祈ります✨