勝手にレファレンス 第0回 ~レファレンスってなんですか?~


図書館で調べものはどうでしょう

 法律について知っておきたい。自分の住む地域行事の歴史・由来を知りたい。道端で見かけたあの花の名前はなにか。

 それ、図書館で調べてみませんか? 

 図書館では、調べものに役立つ資料がたくさんあります。どうやって調べたらいいかわからない時は、レファレンスカウンターへ。図書館司書が資料の探し方、該当の資料を提供してくれることでしょう。

 この記事では、私自身が気になった日常の疑問を、図書館で調査しアウトプットしていきます。図書館での調べものの楽しさをお伝えできればと思います。

レファレンスとは

 そもそも先ほどから出ているレファレンスとは何ぞや。と思っている方もいるのでは?

 そこで、今回は、図書館の分野から「レファレンス」について調べていきたいと思います。

 調べていきます、と意気込んだのはいいですが、どこかしらの図書館のWEBページを開けばレファレンスサービスとはどういうものかといった詳細が記載されてはいますが……。

それはそれ、これはこれ。ということで、図書館で実際に調べてきました。

 レファレンスサービスとは、斎藤文男氏の言葉を借りれば、「利用者の『調べもの・探しもの』に対して、訓練を受けた司書が、調査探索技術や現物調達能力を駆使して『お手伝い』する仕事」(斎藤・藤村、2004、p.ⅲ)としています。

 では続いて辞典・事典を見ていきましょう。
    図書館ハンドブックによれば、

 レファレンスサービスとは、何らかの情報要求を持つ利用者に対して図書 
 館員が行う人的援助である。人的援助には、利用者の質問に対しての回答
 を提供する質問回答サービスと、レファレンスコレクションの維持・管
 理、各種情報源の作成などの準備的サービスとに分けられる。

日本図書館協会図書館ハンドブック編集委員会編、2016、p.86

 と記載されています。「人的援助」とは、レファレンスカウンターでの司書とのやりとりが前者の部分となります。「準備的サービス」は図書館での調べものの手引きの作成や参考資料・貴重な地域資料などを保管閲覧できるようにすることが後者の部分となります。

続いて最新図書館用語大辞典によれば、レファレンスサービスとは

 図書館利用者が学習・研究・調査等のために必要な資料および情報を求め
 た場合に、図書館員が図書館の資料と機能を活用して、資料の検索を援助
 し、資料を提供し、あるいは回答を与えるなど、利用者と資料を結びつけ
 る業務で、現代のあらゆる館種の図書館において直接サービスを形成する
 重要な要素である。

図書館用語辞典編集委員会編、2004、p.568

とあります。
文中の『直接サービス』とは貸出やレファレンスサービスなど図書館利用者との直接的なやりとりのことです。直接サービスに対して間接サービスもありますが、こちらは資料の保存や受入など文字通り間接的なサービスで今回の趣旨とは外れるので、説明は割愛いたします。

ここまで見てきた中で、レファレンスサービスとは、調べものを図書館司書がお手伝いしてくれるサービスということがわかったのではないでしょうか。

どんな質問するの?

 いや、でも待って、レファレンスのことはわかったけど、敷居高そう。お堅い人しか使わないんでしょう。

 と脳内に響く声が聞こえるので、実際の質問例も見ていきましょう。質問例は、レファレンス協同データベースからご紹介させていただきます。

●ライトな質問

●専門的な質問

●ビジネスに関する質問

 気になることがあれば、ぜひレファレンスサービスを利用してみてください。なおサービスを受ける際は、事前に各図書館のレファレンスサービスの項目をご確認ください。図書館によっては「調べものカウンター」や「レファレンスカウンター」など名称が異なることがあります。また、宿題の答えを教えることや人生相談、法律相談や医療相談などはレファレンスサービスは応じてないのでご注意ください。


引用文献

 斎藤文男・藤村せつ子(2004)『実践型レファレンス・サービス入門』 
  (JLA図書館実践シリーズ1) 補訂2版 公益社団法人日本図書館協会

 日本図書館協会図書館ハンドブック編集委員会編(2016)『図書館ハン
  ドブック』 第6版補訂2版 日本図書館協会

  図書館用語辞典編集委員会編(2004)『最新図書館用語大辞典』柏書房

 レファレンス協同データベース https://crd.ndl.go.jp/reference 
   Twitter https://twitter.com/crd_tweet?s=20

はみ出しメモ

図書館ハンドブックには図書館のより実学的なことが記載されています。レファレンスの項目に関しても上記のことは一部ですので、気になる方、司書資格勉強中の方は一度目を通すことをお勧めします! 

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