どうしたってどうしても
心配だし、不安だし、悲しい。
苦しいし、切ないし、先が見えない。
大切な家族が病気で
いつまで一緒にいられるかわからないのだ。
普通でいられるわけがない。
涙が出たり、元気が出なかったり。
そんな日もある。
わたしの人生で1番苦しい時だ。今が。
仕事や恋や
そんなこと何でもなかったんだ。
そう気づく。
苦しいと思っていた。
でも家族の命のことに比べたら
どんなことも何でもないことだった。
悟れるわけがない。
動揺して動揺し続けて
ずっと悲しい。
それでいいのだ。
慣れるわけがないし
大丈夫になるわけのないことだから。
太古の昔から人は
大切な人を亡くして
死ぬほど泣いてきたのだろう。
だからネアンデルタール人の
遺骨の周りに
花が埋められていたのだ。
どうしようもなくて
人はいつも
どうしようもなくて。
死にたくないし
死なせたくない。
最後まであがいて
もがいて。
そんなことが
本当はこわいほど
崇高なことだと気づき始めている。
命とは凄まじいものだ。
わたしはちゃんとそれを見たい。
泣いても
吐くほど泣いても
ちゃんと一緒にいるんだ。