写真に文字を乗せる
1 テーマは「写真に文字を乗せる」
皆さん、こんにちは。伊達市の橘内です。
広報写真に役に立つ撮影方法などの技術や思い、心構えなどをお伝えする13回目となります。
今回は意外と悩まれることの多いのではないかと思う、「乗せ文字(写真に乗せた文字)」をテーマにお伝えします。
私はこの手の見せ方は、あまり得意ではなかったし、乗せ文字は基本、読みにくくしていると思っているので、広報担当の時はそんなに使っていなかったかなと思います。でも、写真の雰囲気と言葉で一体感を表現することも必要だし、インパクトを出しつつ伝えていくために使う技術なので、悩みながらも使っていたように思います。
乗せ文字のきまりは、乗せる前提での写真撮影と撮影後の編集で、しっかりルールを決めておけばいい感じに仕上がります。
では、私なりのやり方になりますがいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。
2 はじめから想定して撮影
写真に乗せ文字をするとなんとなくカッコいいと思って使ってないですか。そういうレイアウトに憧れることもあると思いますが、何事も型のようなものがあって、ただ、乗せればいいということではありません。だからたまたま撮った写真に乗せ文字をしようと思うと、なかなかいい感じにはなりません。あらかじめ、乗せ文字を行うレイアウトを想定して、それに合わせて乗せ文字がしやすい写真撮影を行いましょう。
乗せ文字しやすい写真は、①色の数が少ない(できるだけ単色)、②コントラストが弱い(秋の空のよう)、③ボケが大きく背景が気にならない写真です。この3つのうち、最低1つは当てはまって、乗せ文字がしやすいスペースのある写真がベターとなります。
3 可読性を考えて工夫を
上記の例のような乗せ文字に合う写真であっても、乗せ文字は通常より読みづらい紙面になります。そこで、可読性を高める工夫が必要になってきます。よく使っていたのはドロップシャドウです。それでもなんか薄い、もう少し濃くしたいときはテキストボックスをコピー&ペーストで重ねてみてください。より濃くなって読みやすくなります。濃くしたいあまり白フチや黒フチにしてしまうとコントラストが強すぎて、チカチカして読みづらいし、目にやさしくない紙面になってしまうので注意してください。ここ何年かはその気持ちがものすごくわかるような目になってしまいました泣。
文字フチは、本文には合いませんがタイトルとか大きな文字で強調するような時はメリハリがつくので問題ないです。
それと、乗せ文字に合わない写真をなんとかして使用したい場合は、ドロップシャドウでは馴染んで読みづらい、でも文字フチはチカチカして使えない、そんな感じになると思います。その時の最終手段は、半透明枠を写真と文章の間に差し込むか、フォトショップなどで写真の明暗の調整や邪魔なものを削除したりする方法もあります。
4 基本は白地に黒文字
最後に、広報紙に限らず一番読みやすい紙面の基本は「白地に黒文字」です。かっこいいから、何となくプロっぽいとか思いながら、毎月やたらと乗せ文字するようなことのないように心がけてください。乗せ文字をする際は読みやすさを重視して、基本の白地に黒文字のイメージ忘れずに乗せ文字をしてください。また、紙面を作ってみて、写真の上に文字を乗せることが必要なのかどうか、落ち着いて読み直したり、紙面全体を見てよく考えてみてください。読みづらい、可読性が損なわれていると感じた場合は、その直感を信じて基本に立ち返り、写真のサイズを変えるとか、トリミングするとか調整した方が良いかと思います。
ずらずらと書きましたが、参考にされながら読みやすい紙面づくりに心がけて、住民に愛される広報紙を届けてください。
では、また次回をお楽しみに〜!