見出し画像

【蔵出し編】昔出会った器をゴソゴソと⑥

使う人の心を癒やすお地蔵さん顔の器。

エグい暑さが続いていますが、
みなさんお元気ですか?
東京ってこんなに暑かったっけ?
とにかく湿度の高さがスゴすぎて。
大阪じゃないんだからさ。w

さて、あまりの暑さで
陶器どころじゃないかもしれませんが、
秋まで当分の間はご辛抱を。
陶器市が再開されるまで、
まだしばらく収蔵品紹介が続きますので。

今日の作品は益子だったか藤野だったか。
毎回同じこと言ってますけど。w
なーんか不思議なフォルムでしょ?
ぽってり下ぶくれで両側に小さな突起。
中央にすすっと鼻筋のような滴りが。
なんだか顔のように見えません?
横筋がつぶった目、突起が耳のようで。
ほーらだんだんそう見えてきたでしょ?w

ベテランが生み出すキュートすぎる造形。

ま、どのように見えるかは人それぞれ。
安定感のある花器に見えたり、
角度によっては小鳥のように見えたり、
口の広いフラスコのように見えたり。
※ちょっと強引すぎる?
でもそんな風に想像力が膨らむ器って、
良い器なんじゃないかな、と思います。

今日の作家さんは加藤益男さん。
ご夫婦で益子に窯を構えていらっしゃいます。

ご経歴を拝見すると
受賞歴もたくさんある作家さんで。
私なんぞがご紹介するまでもない
立派な作家さんなのかもしれません。
年齢も私よりもご高齢です。

にも関わらず、こんなにキュートな造形を
世に送り出せるって、スゴくないですか?

歳を取るとね、だんだんチャレンジ
できなくなるんですよ、人間って。
だって私も私の周りもそうなんだから。w
新しいことよりも、ついつい手慣れた
十八番パターンに頼っちゃいがちで。

そんなこっちゃアカンよ、と、
このお地蔵さんのような表情が
静かに語っているかのようで。
手のひらの中に抱くたびに、
そんな気分にさせられます。

酷暑も過去も清々と超える人でありたい。

器の高さは約90mm。
やや大振りなんですが、
下ぶくれのあたりを手に包むと
突起が引っかかってちょうど良い塩梅に。
飲み物をたっぷり注いでも
使い勝手は抜群です。

しかも釉薬は内側のみ、外側は素焼きなので、
ザラリとした肌触りでグリップ感もグッド。

パッと見、ごくシンプルな造形なんですが、
ちょこんと添えられた金色の突起と
たらりと縦一文字に伸びた雫が、
絶妙なアクセントに。
この寡黙なバランス感がたまりません。

暑いけどアンタも頑張りなはれや。
器に励まされたような気もしますので、
ジジイの私もなんとかこの酷暑の東京を
乗り切りたいと思います。

#陶器市 #フリーマーケット #ハンドメイド #手作り #手びねり #陶芸 #陶芸作家 #窯元 #陶芸祭 #陶器 #食器 #器 #うつわ #器好き #和食器 #和食器のある暮らし #食器好き #うつわ好き #うつわのある暮らし #湯呑み #日本茶 #益子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?