先月のデッサンの振り返りと美術を脳科学面からみた効果について考えてみました
「線で語る創造者」を目指している雲です。
月末にデッサン練習の結果をアップしていますが、12月はあれこれアップするネタが多く月初になりました。
デッサン結果と、小話を記事にしてみます。
1. 先月のデッサンの振り返り
猟期に入ってデッサン練習が減ってました。
11月中旬から12月初めにかけて、デッサン練習を減らして、週に1枚ぐらいの練習をしていました。
12月中旬から年末モードで普段と違うタスクが増えて、せっかちになっていたので、敢えてデッサン練習を元に戻しました。
尚且つ、年末の忙しい時に美術鑑賞も敢えて行ってみました。
(美術鑑賞の記事は近いうちに書きます)
すると、意外と心に余裕が出て、やること、やめること、など思い切って決断できました。
毎日のランニングも復活できて、睡眠も充分にとれてます。
睡眠が充分にとれると、肌がツルツルになりますね!
デッサンや美術鑑賞の効果かよくわかりません。
(私は目に見えないことはあまり信じない性格です)
ただ、人間は昔から芸術作品を欲しがったり、鑑賞することにお金を払っています。
美術には何か心身ともに健康になる効果があって、お金はその代価ではないのかと思いました。
というわで、今回のテーマは
・美術が人の心に与える癒しの効果には科学的な裏付けがあるか?
・私らしく(お金の視点)、国によって美術への価値観や投資のあり方が異なるのか?
・人を惹きつける絵の構図と色とはどんなの?
2. 美術作品が脳に与える効果
美術の効果を裏付ける研究
「美術作品を鑑賞するということは、目などの感覚情報を、脳が翻訳した結果を記憶する」ことと理解しました。
私の体験でいうと、軍艦島に上陸しました。
何も考えずに軍艦島の風景を見ると「ビルの解体現場」です。
しかし、軍艦島で生活したガイドさんの話を聞いて、風景を見ると涙が出そうなぐらいの風景に見えました。
リアリストの私は、目で見ただけの情報では感動しませんが、脳内変換されて廃墟の都市を観て100年の歴史を感じて感動しました。
「美術作品を鑑賞することで、ストレスが軽減されて、幸福感を得ることができます。また、心理療法を医学で活用している。」これについては実体験から同意見です。
なぜ美術は人の心を癒すのか
色彩の影響
青や緑といった自然を連想させる色は心を落ち着かせ、赤やオレンジはエネルギーを高めると言われてます
構図や形状の効果
柔らかな曲線や調和の取れた構図は、リラックスできますね。
没入体験
美術を鑑賞する際、作品に意識を集中することで心が現実のストレスから解放される「フロー状態」に入ることがあります。
これにより、心拍数や血圧が下がり、ストレスホルモンであるコルチゾールが減少することが確認されています。
簡単にいうと美術作品を観て身体の数値が改善した事例が確認されているということですね
3. 海外と日本の美術への価値観の違い
海外での美術への投資
ヨーロッパやアメリカでは、美術は「生活を豊かにするもの」として個人・企業・政府が積極的に投資しています。
フランスでは、小学校から美術館訪問が教育プログラムの一環。
アメリカでは、企業がスポンサーとして美術館や展覧会を支える仕組みが根付いています。
美術品を購入し、自宅に飾る文化も一般的です。
日本での美術への向き合い方
日本でも美術館や展覧会は人気がありますが、投資や支援の規模では海外に比べて控えめな印象があります。
例えば、日本では美術館の収入の多くがチケット販売に依存しており、企業や個人の寄付は少ないとされています。
一方で、最近では現代アートの分野で若い世代が台頭し、美術への関心が少しずつ広がっています。
(専業画家の人数が20年前と同じというのは、総人口が減っているので事実上増えているということです)
外国は美術館などに寄付したらお金でトクする仕組みである
ぶっちゃけ、アメリカ人は、芸術や文化団体への寄付すれば、税金がそれなりに控除されるので寄付額をさっぴいてもお得なのです。
日本は寄付というとお金の余ってる人が善意でやるものです。
一応控除はありますが、寄付出来る団体が少なく手続きも複雑で経済的メリットはないです。
寄付だろうが税金だろうがどうでもよいのですが、美術で食っていける人が少ないので、参加人口が少ないままです。絶対数が多いほどレベルがあがります。
4.人を惹きつける絵の構図と色てどんなの?
あくまでも持論です。
モチーフを見て描いてない絵というのは多数存在します。
景色を見るというのは、空間で見えるものを五感で感じて、その場の行動・雰囲気で脳内に脚色されて記憶されます。
絵を観るというのは、極端にいうと網膜に映ったものをそのまま脳に記憶されます。
展示施設に絵を引き立たせるほどの印象的な建物、学芸員さんの説明パネル、作家さんのイメージなどがない場合は、絵(実物のイメージコピーでなく良い意味で脚色し美化したモチーフ)だけで人を惹きつけます。
絵ではなく写真ですが、年末から雲Youtubeでとある実験してみました。
私が撮影したほぼ未加工写真と、MIZUHOさん撮影の「風景を脚色した写真」を配信しました。
Youtubeの瞬間視聴率でMIZUHOさんの撮影した写真パートが、奈良の登山動画の中でダントツの最高視聴率を出しました。
(京都の紅葉動画も同じで脚色した映像が視聴率が高い結果でした)
note記事でも、MIZUHOさんの撮影した写真への評価コメントが多かったです。
つまり、「実物を目で見て脳内で美化(脚色)されたイメージ」というのは人を惹きつけるということですね。
(写真は色だけでなく、むしろ構図のほうが大きな要素です)
よって、今月の気づきは、目で見たものをそのままデッサンするより、脳の中でイメージした綺麗なモチーフをイメージして描くほうが人を惹きつける。
要するにいい絵を描くには腕も重要だが、頭を使う必要がある。
カメラは私もMIZUHOさんも新型のIPhoneで同性能です。
ちょっと話はそれますが、実は私は風景だけを描いたり、撮ったりはあまりしません。
人の映る写真は、風景のみより遥かに価値があるというのが持論です。
人の姿は年々変わるので、二度と戻らない瞬間を切り取った写真や人を描いた絵は、下手でも圧倒的に価値があると思っています。
技術力ではMIZUHOさんの写真は数段上ですね。
私個人としては、一枚だけ残せと言われると、どんなに素晴らしい風景写真より、下手な人物写真を残します。
人それぞれ感性は違って、価値は見た人が決めるのが美術鑑賞の面白さでもありますね。
5. 結論
美術作品を鑑賞することで、ストレスが軽減されて、幸福感を得ることができます。また、心理療法を医学で活用している
海外に比べて日本の美術業界は経済的に苦しい仕組みである
世界の強豪を相手にするには、ハンデを凌駕するぐらい頭を使って絵を描いたり、売ったりする必要がある
長文最後まで読んで頂きありがとうございました!