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一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。

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【小説】一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。#000

【小説】一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。#000

#000 introduction 二〇分泣いた

 二〇〇九年五月二日の夜、僕は自宅アパートのある国立へと向かう中央線の中にいた。
 その日は実家のある川崎市の小田急線新百合ヶ丘駅近くで、地元の友達が集まるちょっとした同窓会的な飲み会があり、その帰りだった。
 時刻は十一時半を廻っていた。ゴールデンウィーク中ということもあって、車内はさほど混雑していなかった。座席はほぼ埋まっていたが、つり革に掴

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