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100日で完成する本 42日目
昨日の、「大きなシステムと小さなファンタジー」に続く、今年大きな影響を受けた本になります。影山さんと坂口さんは言葉は違うけど、伝えようとしてることは同じだと思います。
ファンタジーや考えるということはとてもしんどい。むしろ、システムの一部となって無思考で生きていく方が楽である。お二人はシステムの一部になって生きるのではなく、しんどくても自分の物語を生きることをおすすめしてくる。そんな捉えで読みました。
「独立国家のつくりかた」大好きな坂口恭平さんの本です。坂口恭平さんの本は、新刊を中心に読んできましたが、本書はある種坂口さんの原点のような本です。
里山資本主義的な部分もありますよね、この本。マネー資本主義という、無意識の単一レイヤーに対抗するのが里山資本主義かもしれません。物々交換で地域のコミュニティーができていく未来。
まさに狩猟採取時代への回帰。原点回帰。縄文スタイル。今わたしはそんなことを考えているので、本書は非常に心に刺さりました。ということで、気になった部分を引用しつつ、今考えていることを書いていきます。
1 匿名レイヤーと複数レイヤー
インフラなどの安定しているように見える社会システムは、みんなが暮らしやすいように、「ゼロ思考」でも対応できるようなレイヤーである。匿名化したレイヤーと言ってもいい。そこには「思考」がないから「疑問」もない。それは真実かもしれない。でも、数ある真実のうちの一つにすぎない。そこに疑問をもつ。
これが上記の文章で少し出てきたレイヤーの話です。蛇口を捻ると水が出て、スイッチを押すと電気がつく。とても便利で快適な世の中です。ただ、よく考えると、それらのインフラはどのようにしてわたしたちの生活に関わっているのでしょうか。
説明できる人はほとんどいないのではないかと思います。本当に当たり前のように無意識にこれらのインフラを使っちゃっています。そのプロセスがブラックボックスになっていることが今では怖いなと感じます。
特に、地震などの災害が起こったときには、どうやって生きていこうかなと考える日々です。無思考で快適に過ごせる匿名レイヤーはある部分はあった方がいいでしょう。
ただ、その大きなシステムだけではないよと知っているだけでもだいぶ違います。他の複数のレイヤーも同時にあり、どちらも大切だと思える。自分に余裕がある時は、匿名レイヤーを疑い複数レイヤーの道を考える。
どうしてもしんどい時は、匿名レイヤーに乗っかる。このような、どちらも大切にする姿勢は最近特に大切だと思ってるところです。
2態度経済
そして、僕が導き出した新しい経済の在り方、それが「態度経済」と僕が読んでいるものだ。すごく簡単に言えば、社会を変えよう、少しでもよくしようとする態度を見せ続ける人間を、社会は飢え死にさせちゃまずいと考え、相互扶助を行い始める。僕がやっているのはこれだけだ。
これも大切です。影山さんも同じことをおっしゃっている。自分だけではなく、相手にも喜んでもらう。ひいては社会にも喜んでもらう、よくしていくということにも繋がります。
確かに、この気持ちを大切にしているといろいろな人と繋がれるし、助けてもらえる気がします。わたしも、coffee teaccherという謎の活動を行っていますが、それは良いものを世に広げるためです。
そしてそれは、コーヒーの消費者に美味しいコーヒーとストーリーを提供し、生産者のトイさんとROKの方々にもいろいろと還元できると考えています。
そんなことを考えると、結構色々な方々が興味をもってくれて応援してくれます。これが態度経済なのかなと今は思っています。来年にはもっと広がるでしょうか。楽しみです。
3 交易
そんなお互いの身振り、手振り、話し方、目の輝き、持っているものの価値、それらが合わさった状態での交換。それを僕は交易と呼んでいる。これからはこの交易による態度経済が必ずや、新しい経済の柱になる。
これは、やりたい!笑
影山さんもお金に頼るのを半分にするということをおっしゃっていますが、貨幣経済、マネー資本主義がかなり大きなウエイトを占めている現代です。もう少し、里山資本主義的な今あるものの自然な循環でなんとかなるのではないかと思っています。
来年やろうとしてるcoffee teacherワークショップでも、交易を軸に狩猟採取スタイルで活動していこうかと考えています。わたしが行うcoffee teacherワークショップに価値を見出してくれた方が、その方の価値のあるものと交換する。
これであれば、副業にもあたらないような気がするので、公立の小学校教員でもできそうな活動な気がします。今まで、副業禁止というシステムが壁だと思っていました。しかし、坂口さんのように思考し、別のレイヤーがあることが分かればなんとでもなるということに気づきました。
これはかなり凄いことなんじゃないかと思ってます。ちょっといろんな方にご意見を聞いてみたい。
もっと縄文スタイルも探究していきたいと思います笑
4 学校社会と放課後社会
つまり、僕たちが哲学者カントの言うような「未成年」状態を抜け出し、無意識の匿名化した社会システムレイヤーを認識し、ちゃんと区分し、独自のレイヤー同士を交易させながら、社会を形成する。これが僕にとっての「新しい経済(共同体の在り方)」である。既存のシステムを転覆し、変えるという話ではない。意識の幅を拡げる作業である。
そうそう。さっき書いたことはこの引用に繋がりますね。大きなシステムをひっくり返すのではないのです。影山さんがいうところの、大きなシステムの中に空白地を作る。それがカフェだと。
影山さんの言う小さなファンタジーは坂口さんの言うところの独自のレイヤーということになりますね。大きなシステム、無意識の匿名化したレイヤーの中で、社会を作っていく。素敵な生き方だと感じます。
意識の幅って、思考することでどこまでも拡がっていくような気がするんですよね。というかそれが楽しいから考える。時々しんどくなることもあるけど、楽しいから飽きることなくやれる。
5 想像とは疑問を問いにすること
「疑問」を「問い」にする。この過程を僕は完全に独自な「創造」と呼んでいる。綺麗な色の絵とか、美しい旋律とか、創造というのはそんなものではない。あなたがこの世界のどこをおかしいと思えたかである。
これも共感しますが、わたしはまだそこまでの問いがないのかもしれない。今まで特に何も考えなくても楽しく生きていけたから。疑問を持つこともあまりなかったから。
ただ、影山さんたちの問いである「一つ一つのいのちが生かされる社会を作るには」は私にとっても大切な問いになっています。そこから教育のことを考えたり、学びとは何かということも考えています。
誰かの問いが自分の問いになることもあると思います。今はもう自分の問いとして生きています。ただ、小さな疑問に関しては、その都度問いの形にして暫定解を出しています。
なので、なんとなくは坂口さんの上記の引用を体現していると言っても良いかな。
ということで、前回の影山さんと坂口さんの共通項を見出しながら私の今後について書いていきました。年末になんとなくの私の生き方の暫定解を出せそうですね。
本のタイトルも「coffee teacherのつくりかた」にしようかな笑
明日は、今私の関心にある「五感」についての本を紹介します。
お楽しみにー!