
Photo by
hakoyuki
手は合わせられる人が合わせればいい
母は父が長男だったので、舅姑のいる家に嫁ぎました。
離婚こそ踏みとどまりましたが、強い二人には随分、
心を削らされる思いをさせられた人です。
先日、実家に行きました。
和室に祖父母のお仏壇があります。
私達は実家へ帰ると、お線香を立て、手を合わせます。
私が帰る時、ふと母が言いました。
「私は全然お線香を立てて手を合わせていないわ」と。
私はいいんじゃないの?と言いました。
母と祖父母の今までを全て見てきたから言えることです。
まだ父が健在なので、手を合わせるのは父でいいと思いました。
消せない葛藤があるのは事実です。
母が受けた沢山の痛みは、
母が亡くなるその時まで、きっと取り去ることは出来ないのだろうと思っています。
だから、私は、手を合わせられたら合わせればいい。
無理に合わせる必要なんかない。
そんな風に思っています。
そんな風に思うのは、母の気持ちが痛いほど分かるからです。