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彼の服を思いっきり抱きしめた

彼の居なくなった部屋で、一人泣いた。
もう彼はこの世にはいない。
彼が生きているうちに、彼に「好き」と告白出来なかった自分を悔いた。

もっと一緒に居たかった。
私の前をずっと歩いていてほしかった。
私のことをずっと見ていてほしかった。

でも、もう叶わない。
悲しくて寂しくて悔しくて、
彼の部屋のクローゼットに掛けてある
彼の着ていた服たちを思いっきり抱きしめた。

一夜明け、彼と歩いた桜並木を一人で歩いた。
不思議と寂しくはなかった。
彼が隣りにいるような感じがした。

私はこの先、一人でも歩いていかなければいけない。
生きてかいかなければいけない。
彼は見ていてくれるだろうか。
私はずっとずっと忘れることはないだろう。
大好きだった彼のことを。

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