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また宝探しをしたいね、って話。

 ここ数日グダグダと長い文章を投稿してきたが、毎日そんなことを考えて生きているという訳でもなく、今日のように書きたいことがそんなにない日もある。
 最近、昔遊んでいたおもちゃを、ネットの広大な海の中から探し出す宝探しにはまっている。といってもアマゾンか楽天かユーチューブで思い出す限りのキーワードを入れて検索すれば大抵のものは出てくる。
 幼少期、祖母の家に行くといつもカセットテープで音楽を聴いていた。
当時は何の曲か分からなかったのだが、数年前にその曲がアニメ「あたしンち」の「さらば」という曲名だったことを知った。
 そしてつい数日前、その曲を聴きたくなってユーチューブで調べると、当時のカセット音源をあげている人がいた。(著作権とかそういったものは一旦片隅に置かせてもらって。)
イントロを聴いた瞬間、当時の思い出がぶわっと溢れてくる感じがした。どうやらそのカセットはかつてホームセンターで売られていて、アニメカバー曲が数曲収録されているものだったらしい。他にとっとこハム太郎の曲なども収録されていたようだが、私の記憶には「あたしンち」しか残っていなかった。
 アニメに詳しくない祖母が、幼少期の私を喜ばせるためにいろいろと考えて、見つけて買ってくれたカセットテープだったのだろう。祖母の生活圏を考えると、ホームセンターというのもなるほどな、という感じだ。

 また別の日の話。
 ユーチューブでアンパンマンのトイカメラをレビューしている人がいた。何やら本当に撮れるらしい。そのカメラについては何も知らないのだが、自分もかつてアンパンマンのトイカメラを持っていたことを思い出した。ユーチューブで調べると、当時私が遊んでいたカメラで遊ぶ子どもの動画がヒットした。
 サムネイルを見ただけなのに、当時触ったボタンの感触や音まで思い出せる。幼少期に遊んだ、ただの日常の1部分だったおもちゃが、大人になった自分に感動を与えてくれた。なんだか不思議だ。

 1か月ほど前の話
 本屋に行ったとき、小学生だった自分が大好きだった小学館の「ミッケ」という本を目にした。精巧なジオラマ写真の中から、じょうろやボールなど、指示されている物を探す、という大判の本だ。その指示も「○○を探しましょう」という単調なものではなく、リズム感がとてもよく、探したい!と思わせる文章なのだが、翻訳担当に書かれている名前を見て納得した。糸井重里さんなのだ。はあ~なるほど。通りで今になっても、あの文章の気持ちよさが記憶にあるんだな・・。
 ちょっと遊びたくなったので近所の図書館で在庫を調べると、どのシリーズも貸出中。当時から人気は変わらない。当時、学校の図書館も近所の図書館もいつも貸出中で、どうしてもやりたくて英語版に手を出すも全く分からずに絶望した記憶が蘇った。(当時の我が家は図書館がかなり近く、本を買うという選択肢があまりなかった。)
 いつの間にか23歳の大人になってしまった。もう貸出中の文字を見てメソメソ泣かなくてもいいんだ。楽天で1冊ぽちっと買ったら2日後に届いた。儚い。
 正直まだ全く遊べていない。なんだか怖い。「あの子どものときのワクワクを今体験してもいいのか!?」と思うし、案外「こんなものか」と思ってしまうかもしれないという恐怖もある。当時は、本を開くと目の前いっぱいに景色が広がって、自分が絵本の中に「いた」のに、今は絵本として目の前に「ある」に変わってしまうように感じる。
 案外買わずに綺麗な記憶のまま、墓場まで持って行ったほうが良かったのかもしれないな。

 書くことがないと言って書く量ではなくなってしまった。



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