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小橋さんの台詞@朝ドラ

オヤジブログ怪気炎 vol.205

朝ドラ「虎に翼」は、シリアルな課題を視聴者に提示することがある。8月28日の放送でも、髪の毛がピョンと立っている小橋さんが次のような台詞を中学生に語っている。

「別に勉強しなくていいなら、働かなくていいなら頑張りたくないよな。そっち選びたいよな。今日も来たくて来たんじゃないんだよな。親に無理やり行けって言われたか」

朝、重い気分で玄関を出ているサラリーマンや学生に上のような言葉は刺激的!

「先生や周りが構ったり優しくするのは、優等生か、こいつみたいな不良で、中途半端な俺たちはいないも同然」「できる男と比べられるのも嫌なのに、さらにできる女とも比べられる。頑張らなくてもいいのに頑張る女たちに無性に腹が立つ。そう、分かる。分かるよ~」
 「そんでおまえが想像している通り、その苦しさはずっと続くし、おまえはこの先の人生、ずっとできる奴らと比べられ続ける。平等ってのはさあ、俺たちみたいな奴にとって、確かに損なところもたくさんある。でも、そのイラ立ちを向ける時、おまえ弱そうな相手を選んでないか」「この先、どんな仕事をして、どんな人生を送ろうと、弱そうな相手に怒りを向けるのは何も得がない。おまえ自身が、平等な社会を拒む邪魔者になる。嫌だろう」

人との些細な差異を見出して、自分の立ち位置を見つけた気になっている人はいる。学校で言えば、いわゆる学級カーストなどはその典型で、自分がクラスのどのような階層に所属するか、確かめることで安心しているわけだ。問題なのは人との差別化が、いじめに結びつくことが往々にしてあること。大人社会であれば、適当なポストにしがみつくこともできようが、子どもたちには役職も肩書きもないのだから。

 「ま、一番になれなくてもさ、おまえのことをきちんと見てくれる人間は絶対いるからさ」

最後のこの台詞は理想論のように虚ろに響く。本当に追い込まれている人と向き合うことができていれば、なぜこれほどまでに引きこもりや不登校が多いのか。
敢えて「未解決でしょ!」と視聴者に突きつけているのかもしれませんが。

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