タケさん

合唱大好きおじさんで、港南台アカペラシンガーズ、合唱団お江戸コラリアーずで歌っています。薩摩琵琶も語っておりまして、錦心流琵琶全国一水会横浜支部長 武部丈水。

タケさん

合唱大好きおじさんで、港南台アカペラシンガーズ、合唱団お江戸コラリアーずで歌っています。薩摩琵琶も語っておりまして、錦心流琵琶全国一水会横浜支部長 武部丈水。

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  • 世界史気になる人・こと

    世界史のちょっと気になる人や事件を書いています。

  • タケさん童話

    ショートショートっぽい童話です。

最近の記事

学問とは「そういうもの」があった時代。

オヤジブログ怪気炎 vol.253 おえコラで岡山に出かけ、演奏会の翌日は国宝閑谷学校の見学に行ってきました。 吉永駅からタクシーの乗ったのですが、運転手さんの話によると建築を勉強している学生さんがよく訪れるそうです。 ところでボクの関心は、300年前の人々が何を学ぼうとしていたのか? であります。 当時の学習とは、まず字の読み書きを覚え、孔子様の教えを学ぶこと。300年前はそれでよかったのです。何を学ぶかは決まっているので、あとは学問の道を志す若者、子どもたちをより広く受

    • うつろう言葉、迷走する自分

      オヤジブログ怪気炎 vol.252 流行語大賞ノミネートのうち、まるで知らなかった言葉その2が「8番出口。現状ご本家のゲームはパソコンを立ち上げないとできないらしく、もっぱらスマホゲーム倍音のボクはまだ体験していない。 迷路やダンジョンの中をウロウロするゲームは以前からあって、我が家では子どもがまだ小さかった頃「チョコボの不思議なダンジョン」にハマっていた。8番出口は、出口を探してウロウロするゲームらしい。見つからなければ、ずっとその辺りを彷徨っていなければならないので、未

      • うつろう言葉、うつろう瞬間

        オヤジブログ怪気炎 vol.251 テレビを見ていたら流行語大賞のノミネートが発表されていた。68歳のおじさんにとっては、初めて眼にする流行語もあり、特定の世代間で使われている言葉もあり、いっそ世代別流行語大賞などやってみた方が共感できるんじゃないのか? と考えてしまう。 BeRealなんてアプリも、知らなかった言葉の一つでその瞬間の画像を共有して今の自分の状況を発信するものらしい。 現在感じている瞬間がワンクッション置かずに発信されることで、おじさん世代が推敲とか練り上げ

        • 「新しい」って何だ?2

          オヤジブログ怪気炎 vol.250 ボクは日本の伝統楽器とされている薩摩琵琶を弾いています。琵琶と言えば、正倉院の宝物や平家物語や、耳なし芳一を思い浮かべる方々が多いのですが、周囲の方と話している範囲では実際に生演奏を聴いたことがある人はほとんどいないのです。また聴いたことがあっても「一度聴いたからいいや」と琵琶の世界に再接近してこないのです。 聴いたことがない人が多いのは、マネジメントの課題で、演奏者側からの発信が足りないと感じています。聴いてみたくてもどこへ行けばいいの

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        • 世界史気になる人・こと
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        記事

          「新しい」って何だ?1

          オヤジブログ怪気炎 vol.249 東海道新幹線が開通してから60年経った。当時小学校2年生だったボクもそれなりのいい歳になってしまった。60年経っているのに新幹線とはこれいかに。大昔の話でも神話(新話)というがごとし。 なぞかけで遊んでいる場合ではなく、福井県にお住まいの方にとっては、まだ新幹線だと思われます。 ここからは音楽の話。25年前に信長貴富さんが作曲された「新しい歌」という曲を岡山で演奏してきました。楽譜を元にした演奏というのは、カッコつければ曲に新しい魂を吹き

          「新しい」って何だ?1

          初めての統一国家の王 サルゴン1世

          オヤジブログ怪気炎 vol.248 世界史気になるシリーズ 54 4300年前、メソポタミアにアッカド王国という統一国家が生まれ、その王がサルゴン1世。大規模な地域を一つに束ねた国の王として、世界史の最初に登場する。 さらに彼の孫ナラム・シンはアッカド王国を拡大して、自らを神格化した最初の王となる。あれっ、ハンムラビ王じゃないのと思われた方がいらっしゃるでしょう。ハンムラビ王はメソポタミア全体を統一した王でして、サルゴン1世より後のことなのです。 部族単位のムラから小都市へ

          初めての統一国家の王 サルゴン1世

          5番目の古代文明 オクサス

          オヤジブログ怪気炎 vol.247 世界史気になるシリーズ 53 古代の世界四大文明と言えば、エジプト・メソポタミア・インダス・黄河と教えられ、第五番目があると聞けば、おじさんは驚いてしまう。 バクトリア・マルギアナ複合でwikiには掲載されていて、第五文明というわけで、オクサス文明と呼ばれることもある。 おじさんは宝石にも疎いので、よくわからないけどラピスラズリという青い石があって、その石を求めて、アフガニスタン北部にあるバクトリアとの交易が行われたのだろう。 個人的には

          5番目の古代文明 オクサス

          古代海洋国家 ディルムン

          オヤジブログ怪気炎 vol.246 世界史気になるシリーズ 52 当たり前だが、古代史に関する情報は年々更新されているので、オン年68歳のボクが教わった世界史と現在の高校生が学んでいる世界史は随所で異なっている。 ペルシア湾に栄えていた海洋王国ディルムンは最近になって知った古代王国の一つ。位置は今私たちがバーレーンと呼んでいる島国にありました。 聖書のノアの方舟伝説にはネタがありまして、ギルガメシュ叙事詩のジウスドゥラがノアらしい。そのノアが神様から永遠の命と楽園を与えられ

          古代海洋国家 ディルムン

          未来に飛んだ夢

          オヤジブログ怪気炎 vol.245 タケさん童話8 ボクは今年の春大学に入った一年生。親は家計が苦しそうで地元の国立大学に入ったことを喜んでいた。年間36000円は確かに安いが、実は二期校のここしか受からなかったのだ。本当にこの大学でボクが学びたかったことが見つかるのか、まだよくわからない。講義は概して退屈だが稀に面白い授業もある。大学の先生は皆その分野では有名な学者らしいが、研究職だから教える技術に長けていなくても構わないことがよくわかる。サークルはグリークラブという男声

          未来に飛んだ夢

          幸せの質と量

          オヤジブログ怪気炎 vol.244 「何をもって幸せを感じるのか」それは人それぞれでしょうが、まずは生きていること自体が十分に幸せであると感じたいと思います。 宗教的な言い回しになりますが、十字架に磔にされたイエスと共に生きている。阿弥陀如来が全てを受け止めてくださる他力を信じながら生きている。コーランの教えを守りながら生きている。宗教的には人それぞれ信じる立ち位置が違っても、今生きていること自体が実は素晴らしいことなのです。 ところが幸せの量を計測できると考え始めてしま

          幸せの質と量

          不登校とエラスムスの幼児教育論

          オヤジブログ怪気炎 vol.243 不登校の子どもたちにどう関わるべきか、侃侃諤諤の議論が続いています。エラスムスの言葉を引きましょう。 「子どもにとって、一切は遊びと感じさせるように教授が行われなければならない」 と述べている点。たとえば、学習指導に当たっては、教材は子どもの興味に即したものであること、教材の程度と分量は子どもの能力に相応したものであること、学習指導には遊戯的方法を活用すべきことなどを提唱している。彼によれば、学校は子どもにとって、もっとも楽しい場所で

          不登校とエラスムスの幼児教育論

          ラグビーの魅力

          オヤジブログ怪気炎 vol.242 直前に抽選に当たっていたことに気がつき、ラグビーの試合観戦に行ってきました。日産スタジアムに詰めかけた観衆は6万人! オールブラックスvs日本代表の試合を堪能してきました。 スポーツには瞬間に発揮される凄い技を見せる競技がいくつもあります。サッカーのシュート、野球のホームラン、目にも止まらぬ技が魅力なのです。ホームランは大きな弾道を描いてスタンドに飛び込むまでを楽しめますが、サッカーのシュートはそうはいきません。守っている側にもわからない

          ラグビーの魅力

          人類史上最大の資産家 マンサ=ムーサ

          オヤジブログ怪気炎 vol.241 世界史気になるシリーズ 51 高齢者を襲って縛り上げ、現金を奪っていく強盗事件が関東地方で多発している。非常に凶悪な犯罪行為であるが、今時そんなに多額の現金を自宅に置いている人も少ないわけで、全く割に合わないと思う。すぐにやめなさい。 お金さえあれば、いろいろなことができると信じている人は多い。確かにまるっきりないよりはあった方がマシでありますが、そんなに持っていても使い方がわからなければ、しょうがない。 本日紹介するマリ帝国の王、マンサ

          人類史上最大の資産家 マンサ=ムーサ

          イブン・ハルドゥーンの歴史序説

          オヤジブログ怪気炎 vol.240 世界史気になるシリーズ 50 14世紀のイスラム世界にイブン・ハルドゥーンという学者がおり、今日までイスラム最高の学者と呼ばれています。あちらこちらのイスラム王朝に士官しながら生涯を送った人なのですが、ティムールがシリアに遠征してきた時に、ダマスカスの陣中に招かれて大いに弁舌を奮ったエピソードが有名です。 彼の歴史観を理解するキーワードは、「アサビーヤ」。絆とか濃い連帯意識と訳してみましょう。厳しい生活環境にある砂漠地帯の集団で育まれたア

          イブン・ハルドゥーンの歴史序説

          奴隷から王へ バイバルス

          オヤジブログ怪気炎 vol.239 世界史気になるシリーズ 49 イスラムの英雄たち③ 戦いに負け捕らえられると奴隷として売買される。キプチャクの遊牧民ですあったバイバルスもモンゴル軍のアナス=ハーンに捕らえられて、奴隷の身となる。何度も返却され、なかなか自由を得ることができなかったが、アイユーブ朝のアミール(司令官)であるアイダキーン・アル=ブンドゥクダーリーによってようやく購入され、奴隷身分から解放された。 主人がカリフの不興を買うとマムルーク(軍人奴隷•徒弟)の軍に編

          奴隷から王へ バイバルス

          サラー・フッディーン(サラディン)

          オヤジブログ怪気炎 vol.238 世界史気になるシリーズ 48 イスラムの英雄たち② イスラム国やアルカイダなどのテロリストの過激な行為が報道されると、目的のためにはし手段を選ばない残虐な人々というイメージが出来上がっていきます。本当にそうなんでしょうか? ヨーロッパとイスラムとの戦いは、十字軍の頃もあったわけですが、その時活躍したのがサラー・フッディーンことサラディンです。 出身はアルメニアのクルド人。第三回十字軍に勝利したことで英雄と讃えられている人です。 捕虜は皆殺

          サラー・フッディーン(サラディン)