うつ病発症まで
自己紹介でうつ病と書きましたが、発症までの頃の話を書いてみようかと思います。
うつ病と書いてますが、実際に苦しめられたのはそれよりもそれに伴う不定愁訴/自律神経失調症による吐き気でした。
吐き気がひどくてうつ病と診断されたのか、うつ病がひどくて吐き気が出たのか、どちらが先なのかは20年以上経った今でもわかりません。
吐き気に対するトラウマ
元々、吐き気というか「吐く」ということに対して別に抵抗も何もありませんでした。
風邪をひいて気分が悪くなれば普通にトイレで吐いて落ち着くという子でした。
ただ、その「吐く」ということがトラウマとなる事件が起こります。
原因は、小学生のころにたまたま親が見てるのを一緒に見てた「空と海をこえて」という映画です。
その中のシーンで、キャンプしていた子供たちが食べた漬物によりボツリヌス中毒になり、何人もの子が吐きまくるという描写がありました。
映画の内容としては、その中毒の血清が日本になく、パソコン通信(昔のSNSみたいなもの(?))で海外の人とつながり、血清を入手でき、全員回復に向かいよかったよかった、チャンチャンとなる話なのですが、その吐きまくるシーンが衝撃的過ぎて、「吐く」ということに恐怖を覚えるようになりました。
この話の内容も映画のタイトルも、ネット社会になってからふとWikipediaで知っただけで、実際にはそのシーンが強烈に焼き付いてしまっていて、話の内容なんか全く覚えていませんでした。
それ以降今に至るまで、胃腸風邪になっても、酒を飲みすぎて気持ち悪くなっても、えづくことはあれど、「吐く」ことはありませんでした。
「吐く」ことが恐怖でしかなく、吐けば楽になることもわかってるのですが、体が本能的にそれを拒絶しているようでさらに苦しい思いをするという悪循環になっていました。
発症当時の状況
当時は就職して約4年、仕事としては一人で何でもでき会社にも貢献できてるな~と思ってる時期でした。
ただ、いろいろとストレスがあったのは事実です。
とはいえ、普通のサラリーマンならストレスがないほうがおかしいですし、私もそれに対して何も感じてはいませんでした。
とある年の初め、結婚することになるのですが、この年はこの結婚が最大のイベントとなり、そのまま順調に時が流れると思っていました。
その年の5月のGW明け頃から、なんとなく頭がフラフラするというか、船酔いしてる状態という症状がたまに起きるようになっていました。
が、別に日常生活に影響するものでもなかったので気にも留めませんでした。
そのまま8月の盆休みに入り、旧友らと会い、飲んで騒いでのいつも通りの長期休暇を過ごしました。
そして迎えた盆休み明けの出社初日の月曜日の朝、とんでもない吐き気で目が覚めます。
いてもたってもいられずずっとトイレでえづいてる状態になりました。
吐いてしまえば楽だったのかもしれないですが、先に書いた通り吐くことができないので、そのままずっとトイレにこもった状態になりました。
病院にて検査
さすがにこれは何かおかしい、大病を患ったんだと思い、吐き気が少し落ち着いてから病院へ行きました。
まずは尿検査、そして血液検査。
血液は特に消化器系のところを重点的に検査するも全て正常値。
仕方なく紹介状を書いてもらい、別の日に総合病院へ。
こちらでも再度、尿検査と血液検査。
さらに詳しい検査をするためにCT、MRIと、人生初の検査まですることになりました。
後日、その結果を聞きに病院へ。
聞かされた結果は「すべて正常」、そうは言っても酷い吐き気の症状は相変わらず。
つまり「原因不明」。
ここで「自律神経失調症」「うつ病」と言われてしまいます。
自律神経失調症とは、そういう病名があるわけではなく、よくわからないけど症状が出てるから、医者では検査しようがない「自律神経」がおかしい、と判断されるというだけで何の解決にもなってません。
結局、心療内科を紹介されて帰ることになりました。
このときの絶望感は言い表せません。
まだ、検査でなにかしらの結果が出てればそれに対しての治療ができますので、まだ救いはあったのですが、自律神経失調症と言われれば匙を投げられた気がして頭が真っ白になりました。
人生初心療内科
そうは言っててもどうしようもないので、心療内科を予約。
が、初診となるとなかなかすぐの予約が取れない。
それだけ心が病んでる人が多いということでしょう。
なんとか予約を取った日に診察。
心療内科(精神科も同じ)は、初診だとまず家庭環境、家族構成、仕事の状況、会社での上司、部下がどんな人かまで、約1時間程度事細かにカウンセリングされます。
とは言え、自分自身、仕事でもプライベートでも何か発症する原因があるわけではなく、カウンセリングしても結局原因がわからない状態。
いったん、向精神薬や吐き気止めを処方され、その日は終わりました。
心療内科受診後
お薬をもらい服用していくにつれ、だんだんと吐き気の症状は治まってきました。
吐くことに対して恐怖心があるため、人前で吐いたらえらいことに・・・というのがあり、外出もままならなかったですが、徐々に普通の生活に戻っていくことができました。
このままやっていければなんとかなりそうだなと、ようやく目の前が明るくなりました。
とまあそれで済んでいるならこんな記事書いてないのですが、いったん今日はここまでで。
長文、読んでいただきありがとうございました。