Gaiac 10 との6年
2018年、井上芳雄と堂本光一主演のミュージカル、ナイツテイルを観た。
観劇日、記念にLE LABOで香水を買った。
Gaiac10。
それよりずっと前に、LE LABOの気になる香水のムエットを(各国限定のもの含め)貰っていたから、それが好みの香りだということは知っていた。
LE LABOが(堂本)剛さんが取材で行った香水屋さん、というのも知っていた。
そういうことを知っていないと、あの頃の私に、あのボトルの香水は買えなかった。
15mlのボトルは売り切れで、50mlからしか買えなかったのだ。
まず出不精であるし(その時は外でしか身に纏う予定はなかった)、ウエスト2プッシュかお腹にワンプッシュしか使わない。減らないのが分かっている。
それに、50mlともなると高いのだ。特にシティエクスクルーシブのものは。
今考えると、(当時の価格は)香水だしまあそれ位の値段じゃないの、なんて思えてしまうけれど、それほどたくさんの香水に触れていない身としては(それは今もだけれど)、高かった。
それでも買った。多分このタイミングじゃないと買えない、と思った。
これを逃したら、私が肌にGaiacをのせる日は来ないかもしれない、そう思ったのだ。
今となればセレスさんにいらっしゃるが、まあ、あの時は量り売りでGaiacなんて夢みたいなものだった。
ボトルに名前を入れるのも憧れで、KNIGHTS TALEとかKOICHIとか入れてもらおうかなとか、肌にのせてしばらくうろうろさせてもらってお店に戻る中考えていた。
実際に入れてもらったのは自分の名前だ。
KNIGHTS TALEの文字をこの香水に刻んでしまったらその物語まで香水に織り込まれてしまうとか、KOICHIってお願いしたら「お好きなんですね」みたいなこと思われそうだとか、明らかに考えすぎて、できなかった。ちょっとだけ後悔している。KNIGHTS TALEって入れてもらえばよかった。
そんなうちのGaiacさんが、6年(わお)の時を経て、無くなろうとしている。あと1回か2回使ったら多分無くなる。
正直ここまでとても長かった。他の香水使いたい、と何遍も考えた。それでもこれを使い切るまではと他に手出しはできなかった。
完全な環境とは言えない私の家の香水置き場で、めげずにGaiacの香りを保ってくれた。明らかに変なにおいになっている、とかならなかった。ずっといい匂いだった、Gaiacの。そりゃちょっとだけ匂いが変わったと思うけれど。
今、私は、もうすぐGaiacが無くなるから、と意気揚々とフエギア等のサンプルや量り売りを取り寄せている。
今は一つずつ肌のせを試しているところで、正直フエギアが好みすぎて沼の予感しかない。
今度からは、熱しやすく冷めやすい私らしく、ミニボトルを中心にいくつか揃えておきたいと思っている。
それでもGaiac。あなたは6年間私を守り、励まし、家の外に出るときはとにかくわたしの背中を押してくれた。香りを良いものに保って。置かれているのはあんまりいい環境じゃなかったし、扱いも雑だったのに。よくがんばってくれました。
ありがとうございました。
以上、Gaiacと私の6年の話でした。