チェインフェリス-幸せの再定義#6
仲間を採用を決めてから、どのような人を採用するか話し合った。
俺は
「やっぱり即戦力の人がいいよな。1人アドバイザーとしてついてくれたりするバリバリの社会人がいいな。あとは、理念への共感だね。幸せな世界を創りたい。この思いを持ってくれるのも条件にいれたいなあ、、、、」
条件を俺が一方的に話していると淳平が一言
「何もわかっちゃいないなあ。。。雄大は3人目の社員採用だぞ。
俺ら幼馴染以外の人間が入ってくるんだから1番重要な人間だからな」
「わかっているよ!重要なんだから高スペックの人間がほしいんだろ。」
「社長!いいか!高スペックの人間っていうのは1回会社に入っているから、その元々の会社の色がついているだろ?となると、俺らがやろうとしている過去にもなかったプロダクトに批判的な目になるぞ」
「じゃあどんな人を採用すればいいんだよ」
雄大はニヤリとしてこう言った。
「学生を採用する」
「え?学生」
俺は戸惑った。教育環境なんて何も整っていないし、学生なんて何も仕事のことを知らない人間なのになぜだ。
「そう学生!インターンで採用をする」
「じゃあ教育環境とかはどうするんだよ!無理だろ」
「一緒に成長するんだよ!俺らと一緒にこの会社を大きくしたいと心の底から思ってくれる学生を採用して、将来の幹部候補にする!
そしてインターン生はとんでもなく成長することもある!
俺もコードやデザインの勉強はインターンで勉強したんだよ。そしてフルコミットでやったことによって、会社員の人間より俺の方ができることが多いくらいの状態になった。そして教育はほとんどしないが、最低限のことはしなければならないので、そこの勉強機会にもなるので良いことが多いんだよ。」
なるほど。学生インターン採用か。メリットが多いなあ。
「じゃあ、学生のインターン採用にしようか。どうやって採用しようか」
「ひとまず学生の頃の友人に声掛けしてみて、現在学生の友人に声掛けをしてもらう。そこで聞いてみるか!後はインターン採用の専門サイトもあるからそこにページを出してみてみよう!今は無料で出せるサイトも増えてきたので。」
淳平に言われた通り学生の頃の友人に後輩紹介をしてもらい、面接をした。しかし、なかなかこれと言った学生がいなかった。その頃無料で出していた採用サイトから連絡が来た。
『ビジョンに共感しましたので、一度面接をさせてください。』
彼の名前は廣瀬智之。来年1年間休学して、企業でインターンをして働きたいらしい。職業経験はないが、ビジョンへの共感はとんでもなくあった。
「自分の親は週刊誌の記者をやってました。芸能人へ突撃して、嫌がるのを無視してインタビューをしていたんですが、こんな親を反面教師にしてます。もっと幸せになる人を増やすサービスを作りたいです。」
原体験からなるビジョンへの共感は強い。
淳平と話し合い廣瀬を採用することにした。最初は営業を一緒にしながらプロダクト勉強をしつつ、2ヶ月もたつと1人で営業にいけるようになった。
ここから3人でオフィスに寝泊まりしながら、死にもの狂いで仕事をした。
廣瀬は多くの挫折を経験したと思う。泣きながらオフィスに帰ってきたときもあったが、一緒にコンビニで酒を買って飲んだ。
何よりプロダクトを信じてくれて、絶対に世界がよくなるメディアになると思い、営業をしてくれた。そして1年が経とうとしたある日ついに広告費による純利益が、100万円を超えた。オフィスで大のオトナ3人が号泣をしながら抱き合った。そして廣瀬が一言
「俺チェインフェリスに入社したいです。」
こうして3人目廣瀬は役員になった。
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