チェインフェリス-幸せの再定義#10
パーティーをした翌日役員会議を実施。4人で話し合った結果株式上場。結果瞬間的ではあるが日本のメディアの中で1位の企業価値がついた。そして株式公開を行い、市場で売買ができるようになった。
現在の株の所有割合は
雄大:55%
淳平:20%
廣瀬:8%
鈴木:5%
その他:12%
となっていた。
雄大の株保有割合が高すぎると言われたが、創業者として会社を愛していることやビジョン実現のために、どのようなことをやってきたかをプレゼンしたことによって売却しなくて良いとなった。
上場した結果、雄大の保有資産は日本Top50位まで上がった。日本ベンチャー企業の天才として注目をされるようになった。若干30歳前半で保有資産は180億という昔の自分からしたら関係ない状況へ。
また、ビジネス雑誌などにも度々掲載されるようになり、社外向き合いが増えるようになってきた。雑誌の記事では一貫して『世界を幸せにしたい』ということを伝えて会社のビジョンを貫き通した。会社愛はますます増えていった。
社外的な向き合いが続いていたある日。1日取材もなくオフィスで過ごすことがあった。その日社内で設置している『目安箱』というチャットルームがある。そこは匿名で、社内の改善点や意見を発言することができるルームであり、幹部組織の人間のみが内容をみることができるようになっている。
そこで『社長はこの頃社外的な向き合いばかりしていて、社員のことを見れていない。それに比べて優さん(鈴木)は僕たちの見方をしてくれている。優さんいつもありがとうございます!』と書いてあった。
このような内容を見たので、淳平にメッセージを送った。
「こんな内容があったんだけど、どうかな」
「優さんはたしかに社員に人気だもんな。
俺たちと社員をつなぐ良いパイプ役だよ」
「なあ、鈴木さんに色々と任せすぎていないか?」
「むしろそれを依頼するために、採用したんだから
あっているんじゃないかな。」
「そっかあ、、、そうだよな!」
淳平が言っているので、雄大は信じることにした。
それからも取材は続いた。企業の展望や過去どのような人生を歩んできたかを語った。その結果周りからもちやほやされるようになった。
周りからみたら優秀な社長に見えていたが、かなり疲れていた。
日々プレッシャーを感じて、環境が変わりすぎていた。
結果少し早めに会社を退社したり、家で1人でぼーっとする時間が増えて、外部からの情報をシャットダウンするようになり、会社との距離は遠くなってきた。
それと反比例に社内での鈴木の人気は伸びてきた。
幹部においても力をつけてきてきた。そんなことは知らずに雄大は外部発信の先頭に立ち、仕事をしていった。
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