チェインフェリス-幸せの再定義#5
幸せな情報を載せるメディア。考えたのは良いが、具体的にどのような内容にするかを話し合った。
「幸せって基準なんだろう?」
「一旦最初は社長の雄大が決めてどのような情報が良いかを判断すればいいんじゃないかな」
「そうだな!でも、毎日幸せな出来事ってあるかな」
「なくなることはないでしょ!毎日何かしら幸せなことは世界で起きているよ!」
コンセプトはそこまで具体的に決めることはできなかったが、とにかく一旦サイトを作りその後修正をしつつ、サービスを大きくしていくアジャイルという形で動くことになった。
ホストのバイトを辞めて起業をしていたので、なんとか貯金でやりくりをしていたが、貯金がそろそろ底がつきそうであった。
淳平に相談をして、資金調達をしつつ、並行で夜勤をしつつ生活費を稼ぐことにした。
妹の里奈はバイトを初めてくれたおかげでだいぶ助かっている。里奈のためにも早く資金調達をしたいと思った。
融資を受けるために、銀行に依頼し「日本政策金融公庫の新創業融資制度 」という制度を使った。この制度は無胆で資金を貸してくれるので、使わない手はなかった。
また、淳平がサービス開発をしている中で、俺はピッチコンテストや起業イベントに出席してコネクション作りに動いた。なかなかどこの会社も出資をしてくれる企業はなかったある日。多くの出資者から言われたことは『マネタイズできるイメージがない』ということだ。それを淳平に相談すると
「やっぱりマネタイズができないイメージなのか
競合が多いメディア業界の中だとやっぱりどこが強みになるかな」
「幸せな情報が多く載っていて、気分を害する人がいないこと?」
「となると、本来の情報を多く獲ることができるメディアではなく
なるよね」
「共感してもらうっていうことか!」
「そういうことか!じゃあ出資よりもクラウドファンディングだ!」
「クラウドファンディング?」
「そう!インターネットを通して不特定多数の人から資金を調達する手法でマネタイズ<共感を重視するものだよ」
なるほど!うちのサービスで考えるとクラウドファンディングを実施したほうが良い!そこで、資金的なリターンではなくプロダクトや割引でリターンをして資金支援をもらうことにした。目標金額を500万に設定をしてクラウドファンディングをスタートさせた。
2ヶ月がたちなんと500万の資金調達を成功。オフィスをかりて会社としていよいよスタートさせた。また、メディア自体は淳平がほとんど寝ないで3ヶ月で完成させてくれた。2人で住み込みでオフィスに住み、営業とサービス開発をした結果リリース準備をすることができた。その中で改めて淳平の開発力の凄まじさを感じた。
しかし、2人共完全に疲れていた。ここまで資金調達やサービス開発をしてきて、2人じゃ足りない量の仕事を今後やっていくのは正直しんどい。
そしてアイディア自体も行き詰まっていたので、話し合った結果新たに仲間を増やすことにした。
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