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霧に包まれる水没林
『水没林』という現象をご存じでしょうか。春、木々は雪解けにより水量の増えたダム湖に沈み、田植えの時期の放水により日常を取り戻します。
その間だけ見ることができる現象が『水没林』です。正確には年中水没しているものも存在しますが、そちらは枯木になります。今回は水に沈みながらも緑を芽吹かす木々を撮影してみました。
夜の水没林
夜中の山形県飯豊町。事前に撮影場所の確認へ。ダム湖岸に公園があり、隣接するキャンプ場はヒソヒソ声で静かに盛り上がる中、カメラマンが集まるスポットを発見。
ご丁寧に「ビューポイント」の標識が立っていて、案外すぐに見つかったので一度撤退。本番は夜明け前なのでゆっくりしていられないのである。
年々人気が高まっている『水没林』はライトアップが行われていて、湖畔は夜でも盛況のようだ。
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湖面には落ちた葉や柳の花が浮かぶ
夜明けの水没林
午前4時、夜明け前。道中すでに霧に飲まれる瞬間があり、胸が高鳴る。
再度撮影地へ向かうとすでに年配の方々が並んでいる。とんでもない人々だ・・・。
![](https://assets.st-note.com/img/1716602163416-hhK2WL6hCm.jpg?width=1200)
雲か霧か。月の光は力及ばずで、柳の木々はシルエットを残すのみである。そして普通に寒い・・・。流石は東北、あなどれない。
明るくなるにつれ、人が増えビューポイントは満席状態に。撮影位置を変えるのはコミュニケーション能力が必要そうだ。潔くあきらめて、シンプルにシンボルツリーを切り取ると決める。
徐々に湖面に霧が立ち込める。幻想的な光景だと事前に知っていてもなお、その期待を優に上回ってくる。
そして・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1716603783985-0ndlB1hQa2.jpg?width=1200)
霧に包まれるシンボルツリーの片側に鈍い朝日が差し込む
『世界は美しい』と歌った歌手はきっとこの瞬間を見たのだろう。
晴れ間の水没林
立ち込めていた霧は日の光に追われるように消えていき、並んでいたカメラマンたちも仕事でも思い出したかのように消えていく。
次に見られるのは少なくとも1年後。名残惜しい思いと裏腹に随分すっきりした水没林のリフレクションを眺めていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1716604478590-p2EZa6e9i2.jpg?width=1200)
新緑のリフレクションが美しい
以上、『白川湖の水没林』でした。
幻想的で一生の記憶に残る光景となりました。久しぶりのレンタカーでドキドキしながら夜道を走りましたが、来てよかったと思わせてくれました。
『奥四万湖(群馬県)』、『秋扇湖(秋田県)』では同様に水没林を見ることができますが、現時点では『白川湖』が圧倒的です。
霧も出やすく、今回のような景色を見られる可能性は高いようです。レジャーにも力を入れているようで、朝霧と一緒にカヌー体験ができます。大勢のカメラマンに視線を注がれる中で良ければぜひ笑。
![](https://assets.st-note.com/img/1716605544403-dSTJWUEGRN.jpg?width=1200)
それではまた次のnoteで👍
他県の水没林
![](https://assets.st-note.com/img/1716605989014-bXbByEx7GL.jpg?width=1200)
湖面は『四万ブルー』と呼ばれる鮮やかな青が特徴
![](https://assets.st-note.com/img/1716606167017-josjmBBu26.jpg?width=1200)
エメラルドグリーンの湖面と硫黄臭が特徴