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鴻巣市・旧笠原小学校での「制服・浴衣撮影会」の件についての分析と考察。その15。鴻巣市議会9/18本会議、近代麻雀撮影会関連の一般質問その3。「ウ AV女優の女性(職業差別の意図は無い)」の分析検討。

鴻巣市議会令和6年9月定例会、9月18日本会議での一般質問の質問順位5番、社民党西尾綾子市議の一般質問内容についての検討の続きです。

前回のその13(鴻巣市議会9/18本会議、近代麻雀撮影会関連の一般質問その1。「ア 撮影会興行について」の分析検討。)はこちら
その14「イ なぜ市が事前に地域住民に告知を行わなかったのか伺う」はこちら

2024年(令和6年)9月18日に行われた鴻巣市議会 令和6年9月定例会での一般質問から、9月18日本会議の質問番号5番、社民党西尾綾子市議の質問の2(1)ウ「市が校舎を貸し出した撮影会のモデルに、14歳をはじめとする未成年の女性およびAV女優の女性(職業差別の意図はない)が含まれていたことをどう考えているか見解を伺う」についてです。

まず質問内容の検討に入る前に、一般質問の通告に書かれた「AV女優の女性(職業差別の意図はない)」の表現が非常に気にかかります。

「AV女優の女性」とことさら特定の職業について付加説明をして「強調」をしている訳ですが、例えば議員のようにいろいろ配慮が必要な立場であれば普通は「アダルトビデオ業界で働く女性」などとぼかして表現するものです。
あえて直接的な表現で強調しているのは、もちろん社民党西尾綾子市議が一般質問ウの中で「柱」としている点だからですが、ここまで直接的表現をし、「(職業差別の意図はない)」と付け加えたことによって逆に「職業差別の意図がある」と捉えられかねない表現となっています。

社民党西尾綾子市議が「(職業差別の意図はない)」とわざわざ付け加えているのは、当然「AV女優」と書くことで「職業差別である」と指摘を受ける可能性が高いことを想定しているからです。

西尾市議が「差別とされるかもしれない」と考えて発言している事は聞き手には十分に伝わるでしょう。その姿勢を感じさせるこの表現は「西尾市議がその職業がネガティブなものと捉えている」と聞き手に印象を与える表現であるわけです。結果として、西尾市議が仮に「発言に差別的な意図を持っていない」場合でも、聞き手にとっては差別を感じさせることとなります。

私はあえて「AV女優の女性(職業差別の意図はない)」と述べる表現は差別の意図があると考えます。この点については鴻巣市議会の他の議員でも感じた方がいらっしゃったので、後で再び触れたいと思います。

それでは一般質問2(1)ウについて検討していきたいと思います。まずは冒頭から。

西尾市議は「主催者に確認したところ」と切り出し、撮影会の出演者に「14歳をはじめとする未成年の女性が複数含まれている」ことを述べています。そして「労働基準法で児童労働については厳しい基準が設けられています」として「行政としてどこまでどのように確認しているか」を問うています。

社民党西尾綾子市議の質問意図としては、「14歳をはじめとする未成年の女性」が撮影会に出ている事は「絶対悪」であるという事だと思います。
思えば昨年の水着撮影会騒動でも「クレーム主の一般市民」や論陣を張った太田啓子弁護士の主張のほとんどは「14歳の未成年の出演」に尽きていました。

また社民党西尾綾子市議は続けて質問で「6名のAV女優の女性が撮影モデルに含まれていることも分かりました」と述べています。以下「AV女優の出演」が笠原地区の風紀をいかに乱すかについて西尾市議は説明を重ねており、「市がお墨付きを与えるイベントとして適切なのか」と問題視する質問内容となっています。

以下は水着撮影会騒動で埼玉県営しらこばと公園へクレームの電話を入れていた「一般市民」の発言記録より抜粋です。社民党西尾綾子市議の一般質問での主張とかなりシンクロ率が高い内容です。フェミニストにとって「未成年」や「AV女優」は錦の御旗なのでしょう。

社民党西尾綾子市議の質問内容を見れば分かりますが、「AV女優の女性(職業差別の意図はない)」と前置きをしておきながら、その内容は「プロフィールからAVへリンクする」「こどもたちには見せられない」など「AV女優の出演を問題視」する内容に終始しています。
この内容で社民党西尾綾子市議が「私は『AV女優』に差別の意図はありません」と宣うのは無理筋かと思います。


個々の質問内容について指摘をしますが、前回その14でも指摘した通り、「旧笠原小学校」の施設は「学校」という公共用の目的に用いられる「行政財産」ではなく、通常の不動産建物である「普通財産」です。「児童の教育の為に自治体が設置した施設」では現状ありませんので、「学校であった事」を理由に施設の貸し出しに制限を加える法的な根拠はありません

特に地方自治においては、住民の意見や感情を反映した行政運営が求められますので「住民感情」を全く無視することも現実的ではありませんが、法的な根拠は皆無でありあくまで「間接的に考慮される要素」に過ぎないことに留意が必要です。

また「未成年」や「AV女優」の出演するイベントに対する自治体施設の貸し出しについて、社民党西尾綾子市議は「市がお墨付きを与えるイベント」としていますがこれは明確な誤りです。

例えば「反政府デモ」を行うには警察署長に道路使用許可を得る必要があります。たとえ反政府を主張する内容でも、暴動や破壊行動などを行うなど「触法行為」をしなければデモ自体の許可は下りると思います。
では「反政府活動」に対して「道路の使用を役所が許可した」ことで、役所は「反政府活動にお墨付きを与えた」ことになるのか、と聞かれれば「そんな訳は無い」と明確に分かると思います。役所が許可したのは「デモで道路を使用すること」についてのみであり、デモで行う政治的な主張等の内容には一切関知していないからです。
破壊活動などがあることが明確であれば使用制限が加えられることもあるでしょうが、それは「道路使用許可」とはまた別の法に抵触するからで、許可云々の話ではありません。

これを旧笠原小の施設を撮影会興行へと「貸出許可処分」を行った事に変えて当てはめれば良く分かると思います。鴻巣市が許可したのは「旧笠原小を撮影会興行に使用する許可」についてのみであり、撮影会の内容については「施設の使用許可の規定遵守」以外については一切関知していません。撮影会興行を市が協力も協賛も後援もした訳ではないので「お墨付き」を与えた訳ではありません。

同様にイベント等を反対する市民団体などがよく「自治体がお墨付きを与えた」などと声高に述べる事が多いですが、これは単なる詭弁であり印象操作に過ぎません。
社民党西尾綾子市議は「市がお墨付きを与えた」と述べる事で、あたかも「鴻巣市がハレンチな撮影会をやっている」という印象を与え、鴻巣市の責任論にしたいのだと思います。

対する鴻巣市側の答弁です。
「未成年出演者の法令順守の確認」については「主催者側への確認」を行っていること、労働基準監督署からの触法の指摘等が無い事などから「適正な処置が図られていたと認識」している、と回答をしています。

メディア等で未成年のタレントが芸能活動を行う事が適法であることは周知の事実です。「14歳が撮影会に出演」という点のみでは何もやましい事は無いと言えます。

ご覧の通り昨年の水着撮影会の騒動では、論陣を張っていたフェミニストの太田啓子弁護士はあきれるほど詳細に各地の「水着撮影会の写真」をチェックして「問題視する写真」を見つけ出し埼玉県庁へ提供していました。
旧笠原小の件では「体育館でのバスケの備品使用の写真」を目ざとく見つけている社民党西尾綾子市議も、「制服や浴衣の撮影会」について恐らく目を皿のようにして「ハレンチな写真」を探したと思われますが、提示しないところを見ると「14歳の撮影会出演写真」でハレンチなものは見つけられなかったのでしょう。


また鴻巣市側は旧笠原小の施設貸付の審査で「出演者の来歴は審査対象としておりません」と答えています。すなわち「AV女優の出演」は問題視しないという事です。行政には平等原則があるので施設の貸し出しを出演者の職業で選別しては違法となるからです。

なので鴻巣市側は旧笠原小施設の貸し出しに関して、審査の判断基準が何であったから明らかにした上で、施設の「使用許可判断は妥当であった」と答弁をしています。

答弁に対して再質問を行う社民党西尾綾子市議。
まず「未成年撮影者の法令順守については、市側が興行主に調査をするのは難しいと思います」と述べています。

おそらく社民党西尾綾子市議は「鴻巣市が『興行主が法令順守』をしているかどうかを『警察の様に』調べるのは難しい」と言っているのだと思いますが、そもそも自治体が警察の様に調べる必要性がありません。行政には「権利濫用の禁止」という一般原則があるので、市役所がもし捜査まがいの事をやったら行政法に触れてしまいます。

自治体が施設を貸し出す時に行うのは「施設の使用許可」の処分です。貸し受ける側の申請に対して、法に拠って「必要な条件を満たしているか」「法に抵触する事項がないか」を判断することが自治体に求められていることで、恣意的な判断を入れてはいけません。条件に問題が無いのに当該撮影会興行にだけ貸し出しを渋ったら「信義原則違反(信義則)」というこれまた行政法の一般原理にもとります。

社民党西尾綾子市議は「何かが起こってから対処するのではなく、起こる前に子ども達を守るという姿勢が大切」だと続けて述べていますが、要は「起こってもいない不祥事」のリスクがあるので「ハレンチな撮影会」はやめろ、という話だと思われます。
社民党西尾綾子市議の「撮影会興行」に対する過度な敵対心は、興行主や出演者たちに対して「自由な表現」を阻害する「基本的人権の侵害」ですし、撮影会興行に対する過度な予防策の主張は社会的分断を誘う差別や偏見の助長に他なりません。

社民党西尾綾子市議が大好きな鴻巣市自治基本条例の第7条では「議員の責務」として「議員は、市民の意思を把握し、公平、公正かつ誠実に職務を遂行しなければならない」とあります。

「少数の住民の感情」を汲むこともそれはそれで肝要ですが、だからといってマジョリティの意見を少数派に与することで潰そうとするのは議員として不誠実です。「公平、公正」とは「少数派『だけ』を尊重」することではありません。
社民党西尾市議の今回の一般質問の姿勢は鴻巣市自治基本条例第7条第1項に違反しているのではないでしょうか(西尾市議の形相で)

まあ、「鴻巣市自治基本条例に違反」というのは冗談にしても、「当該撮影会興行を中止にさせたい」という目的のために「市民の意見」「基本計画等の公文書」「自治基本条例などの法令」などをいちいち切り取って、「自分の意見に賛同するひとたち」を煽って住民を扇動するのはいかがなものかと思います。
かつて2年前の笠原小学校存続の請願の際にも笠原住民を虚偽で扇動した実績がある西尾市議らですが、今回も同様のことを繰り返そうとしている、と私は考えるのですが。


また社民党西尾市議は続けて、旧笠原小の一次貸付の留意事項を挙げ「公序良俗に反しない貸付です」という文言を提示しています。
「今回の撮影会興行が公序良俗に反するのか反しないのか」と言っていることからも明らかですが、社民党西尾綾子市議は「公序良俗」を「風紀紊乱」、つまり「ハレンチ」の意味で使っていると思われます。「本市の女性の幹部職員、女性の職員、市民」などと続けている事からもこれは明らかでしょう。
民法第90条「公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。」という規定の「善良の風俗」という記述から公序良俗を「風紀を乱す行為」と勘違いする例は後を絶ちませんがこれは誤用であるとされています。

「公序良俗」というのは「公の秩序」「社会の一般的利益」「一般的倫理」を指すとされ、具体例としては法外な借金の利息(暴利行為)、愛人契約(人倫に反する行為)、犯罪に関わる行為などが「反する行為」として挙げられます。

なので撮影会興行に対してことさら蔑視をせず、法令に拠って判断を下している鴻巣市役所の判断の方が「公序良俗に反しない」と思います。恣意的に一部の興行を制限しようとする社民党西尾綾子議員の方が「公序良俗に反する」と個人的には思うのですが。

鴻巣市側は社民党西尾市議の「今後この様な撮影会興行にも再び貸し出すのか」という再質問への答弁で、「目的や法令違反の可能性、管理体制といった個々の企画内容」で判断するので「総論で是非をお答えすることは難しい」と述べています。
一方的な価値観での判断を求める社民党西尾市議に対して、あくまで法令に拠って中立公平な判断を行うとする鴻巣市役所の姿勢は誠実であると思います。

さて、これまで社民党西尾綾子市議の鴻巣市議会での撮影会興行に関する一般質問ア、イ、ウについて個別に詳細を検討してきました。

全体を検討して思うのは、基本姿勢として社民党西尾市議は「近代麻雀の撮影会興行を潰したい」という姿勢に終始していると感じた事です。これは傍から見ても分かりすぎる姿勢だと思います。

「興行をつぶす」ありきなので、フェミニストたちが主張する「ゾーニング」に反する主張で「興行の告知が無い、何をやっているか分からず不安」などと述べてしまう訳です。
議員として中立公平に判断をするのではなく、特定の派閥が「希望する結論」に導くために尽力するその姿は、党人としては正しいのかもしれませんが鴻巣市民に対する鴻巣市議会議員としては非常に不誠実だと思います。

また社民党西尾綾子議員は地方自治法など法令に対する知識もあまり無い事が、今回の一般質問の内容を検討した事で良く分かりました。市民活動家あがりなのでしょうがないのかもしれませんが、法令の表面上の表記のみを撫でて解釈するのは一般人のやることです。今のままでは「付託を受けた議員」である要件を満たしていないと思いますので、もっと勉強をしてほしい所です。


正直なところ、私は社民党西尾綾子議員が「フェミニストの重要人物」だとは微塵も思っていません。昨年の埼玉の水着撮影会や立川の制服撮影会、そして今回の鴻巣の撮影会でキャンセルをけしかけた「近代麻雀にヘイトを抱く黒幕」に煽られただけの「現地の一般戦闘員」であり「駒」なのだと思っています。

「黒幕」さんは、また近代麻雀が自治体公共施設で撮影会などを行った時にキャンセル活動を炊きつけるでしょう。その時はまた、現地の共産党や左派議員、市民活動家などが動員されると思います。
「手駒」を動かしてのキャンセル活動なので、その手法はテンプレート的であるのはこれまで分析検討してきた事でも明らかです。

私はできれば「今後の同様なキャンセル活動」を防げれば防ぎたいと思っています。その為に「過去の事例」を詳細に明らかにしておくことは有用である、と考えこの通り分析した訳です。この今後の一助になれば幸いです。

社民党西尾綾子市議の一般質問が終わり、議長が質問の終結を宣言します。

すると議場の議員から「議事進行」の動議が発せられました。
動議を発したのは芝嵜和好議員で、市議会では保守系会派「明誠会」に所属をしています。自民党吹上支部の支部長を務めている議員ですので「自民党系議員」と言って良いでしょう。

「議事進行」というのは議会の動議の一種で、「議事の進め方について異論や要望、確認する点がある際」などに発せられることが多いものです。

この場合の議事進行動議は、「AV女優の女性(職業差別の意図はない)」という通告文について、「職業差別にあたる中でも括弧づけによったことでこれが通ったということ」、つまり「あきらかな職業差別発言を議会議長が認めた」ことに対する異議という事です。

冒頭で私は「(職業差別の意図はない)」とわざわざ強調することは「逆説的に差別をする意図」があると述べました。芝嵜議員も私と同様に、この「(職業差別の意図はない)」という表現が差別意図であると捉えたので動議を出した訳です。

一般質問の中でも社民党西尾綾子市議は「未成年者」と併せて「AV女優」という単語を絶対悪として使用しています。曰く「AV女優が出ていては子供たちに見せられない」、曰く「AV女優の出演に市がお墨付きを与えている」など。
昨年の水着撮影会での太田啓子弁護士も同様に「AV女優」について直接的表現はしないものの「絶対悪」「出たらアウト」という姿勢で論じていました。フェミニスト同士である社民党西尾綾子市議も姿勢は同様です。
明言しますが社民党西尾綾子市議はAV女優に差別の意図があると思います。

「議事進行」の動議は、社民党西尾綾子市議の「AV女優の女性(職業差別の意図はない)」発言について「(鴻巣市議会)議長が認めたのか」という確認動議となりました。
このことで議会運営委員会が開催され、通告は議長の許可により認められたこと、括弧書きの扱いについては議会運営委員会で協議される事となっています。


以上、3回にわたって鴻巣市議会での「近代麻雀制服浴衣撮影会」についての検討分析を終わります。

思えば鴻巣市役所の一連の対応はお見事でした。
「懇談会」という名の「議員の申入れ」には毅然と「許可処分を撤回する理由が無い」と法に拠ってつっぱね、市議会という公的な場での一般質問でも的確に法の規定に拠って答弁をしていました。長年共産党や新日本婦人の会という「鴻巣左翼ムラ」の対応をしてきた経験値が如実に生きていたと思います。

社民党西尾綾子市議が行った一般質問は「現地の左翼議員」がやるお気持ち中心の典型的なテンプレート質問でした。今後他の自治体で同様のキャンセル事案が起きた場合も、現地の地方議員の対応には大差が無いと思いますので、対応の為の資料としてご活用下さい。


では。


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