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ジンワリと親子

割と前向きなわたしだが、
最近かなり僻みっぽい。

娘は結婚し独立し
いい意味でも悪い意味でも
こちらの事を忘れている(ようだ)。

長年母の蹂躙に苦しめられた私にとって
娘がのびのびやってるのは
子育ての成功と喜ばなくてはならないが、

そこは聖母でも賢者でもなく、
普通に複雑な心持ちがする事に多少の
ぐちゃぐちゃした思いがある。

先日、久しぶりにぎっくり腰をやり、
夜泣き泣き娘に連絡すると、
仕事が佳境らしく
そっけない。
神経をすり減らす仕事だから
わかっているものの、
それはそれでジンワリ悲しい。
ついでに腰もジンワリ痛い。

以前ならおいおい泣いて
ひどく落ち込んで地球の底までいくほど
自分を悲しい者と卑下していたが、

実際そうしたところで、
優しい手が伸びてこないのを
徹底的に知っている。

少し落ち込み、
カラダじゅうに
ピップエレキバンを貼りまくり寝る。
そう寝るしか手立てがないのだ。

次の日、だいぶ危ない感じだが
とにかく仕事に出る。
ひとりで腰の痛みに付き合う勇気もなかったし、
出勤すればお金も入るという、小さな幸せもある。

仕事に行けば、
何らかのトラブル、同僚のよもやま話、
何やかんやで昨日の思いは
上書きされ、
なんとか明日になる。

気づくと
娘からのお詫びのLINE。
そっけない「ごめん」だけど、
母はジンワリ嬉しい。

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