年をとったら、無計画に生きるほうが、楽しいこともある
今まで割と計画的に生きてきた。
というのも元来とても臆病者。
とにかく一度シュミレーションしないと、
心配だから、
しっかりと計画を立てるタイプだった。
この年になると、
そもそも
計画そのものがとても面倒になってくる。
大方は1人行動だから、
誰に迷惑かけるでもなし、
無計画であっても
特に問題はないのだと
最近、ちょっと気付いてしまった。
今日はここでランチ、
そのあとは移動してココと
ココの店で何を買うと決めて
出かけるのだが、
案外、これが楽しくない。
本当に!
計画を立てた時点で
年の功がものをいって
今日1日が
なんとなく予想できてしまう。
まるっきりそうなるわけではないのに、
出かける前から
お腹いっぱいになってしまい、
結局、
1日配信ドラマを観て
ボーっと過ごしたりする。穀潰しである(誰にも養われてないのでそうとも言えない)。
それはそれで
楽しいが、
よく歩き、カラダを動かすことは
心とカラダの何よりの安定剤になるので、
最近はできるだけ外へ行くようにしている。
無計画に電車に乗り、東へ。
一応、東京出身だから、
東は得意。
どこへ行っても迷うことはないし(本当か?)、
見知らぬ街でも数十年ぶりに訪れたと
昔を思い出し、
ガラリと変わった新しい街並みを楽しむ。
よく知った駅に
いつの間にか見知らぬ店。
覗くと大盛況じゃないか!
ならば、絶対美味いに違いない。
無計画で出会ったタイの炒めしは
格別美味い。
ランチサービスのスープには
大好きなパクチーものっていて、
大満足である。
今度はタイにでも旅行に行くかと思いつつ、
秋の日照りの街をひとり行く。
東京は若い人で満ちている。
若い人間がいる街は
新陳代謝が活発で
ゴロゴロと面白いものが転がっている。
厨房の中古食器を並べた店や
昭和のビールメーカーがおまけでつけた
小さなガラスコップだけを
ごちゃごちゃ置いた店。
(わたしはあの容量が少なめのあのコップが好きである。買わないけど)
アメリカのデッドストックの古着屋。
よくわからないオカルトな物物を並べた店。
若者たちに紛れて忍び込めば、
店の人もわたしに気づかず、
大いに気楽に眺められる。
新しい発見や
珍しい光景は
無計画なひょんな出会いから
生まれる。
そこに留まらず、
いつも回遊するように、
自由気ままなばーさんでいるのが、
上機嫌な人当たりのいい
老人になる秘訣かもしれない。
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