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ツイストを知らない子供たち:カムカム世良公則の歌声と昭和

いやーマスター世良公則さんすごかったですね。朝からあんなパワフルな歌声聞かせてもらって、心の温度がぶわっと上がりましたよ。

朝ドラ「カムカムエブリバディ」第6週の締めとなる金曜日は、進駐軍のクリスマスパーティでマスターの歌う「On the Sunny Side of the Street」がクライマックスを飾りました。朝ドラファンへの少し早いクリスマスプレゼントのようでした。

世良公則さんといえばツイスト

世良さんが渋い声で歌い出した瞬間

ぎゃー!世良さん!ツイスト!

と、昭和の音楽にリアルタイムでどっぷり浸かっていたツイスト世代、ちびまる子ちゃん世代としては当時の記憶が一気に押し寄せてきてわたしゃ大興奮だよ。まる子が好きなのは百恵ちゃんで、お姉ちゃんはヒデキ。ツイストも、ほぼ同年代に活躍しています。

ツイストといえば「あんたのバラード」

1970年代後半に一世を風靡した「世良公則&ツイスト」。デビューシングルから歌声も存在感も強烈でした。

♪あんたに! あげえええええたあ、愛の日々を~
(じゃん!) いまさら、返せえええええとはああ
言わなあああいわあああああ

世良公則&ツイスト あんたのバラード 歌詞

文字で書くとなんかディスってるように見えますが違うんです! この感じ、あの当時聴いていた方ならわかるはず。インパクトがあって一度聴いたら忘れられない。世良さんの渋くてドスの利いたハスキーボイス、本当に本当に本当にカッコよくって。

マスターよろしくマイク振り回す歌い方。
同級生もよくマネしてたっけなあ。

ツイストといえばベストテン。当時の音楽シーン

ツイストが鮮烈に世に現れたのが1977年。「ザ・ベストテン」が始まったのが1978年。どっちもリアルタイムで覚えてる。そういえば最近、10代20代の若い人の昭和歌謡ファンが増えてるらしいけど、自慢できるのかしら。おばちゃん、70年代、80年代の歌謡曲にめっちゃ詳しいよ!

昭和マウントになってしまった。すみません。
ツイストに話を戻します。

「あんたのバラード」に続いて♪オイラはあああやどなし、オマエえええにはあ~♪の「宿なし」、♪今夜こそ、オマエを 落としてみせーる!じゃん!の「銃爪(ひきがね)」、♪うぉうお、うぉうお、うぉうお、耐えきれええええず♪の「性(さが)」、そして♪燃えろ!いいおんな!燃えろ!ナツコ~まぶしすぎる お前との出会い~♪の「燃えろいい女」

歌詞見るだけで、世良さんのパワフルな歌声が聞こえてきて

当時は歌謡曲のアイドル、ニューミュージックやロックのアーティスト、とは見えない壁のようなものができていて、中島みゆきや松山千春みたいにTVに出ないアーティストも多かったのだけど(出なかったのには理由があるのだけどここでは割愛)、ツイストはベストテンでもガンガン歌ってくれて、世良さんのワイルドな歌いっぷりに魅せられた子供も多かったんですよね。

70年代80年代の音楽、ベストテンのことになるとつい熱く語りたくなります。なんなら一日中語っていられる。

ツイストを知らない子供たち

一緒にカムカムを観てた中学生の娘も
世良さんの歌声に圧倒されてました。

マスターすごい! カッコいい!!!
えっめちゃめちゃカッコいいんだけど
シビれるーーーーー!!!
イケおじ素敵♡

もともと歌ってた人なんだよって言ったら
ええっ!? そうなの!?
ってめちゃめちゃ驚いてた。

と驚かれたことに驚いた昭和な母。
ツイストもあんたのバラードも知らないよね。

ベストテンが始まった頃を知っている母と
世良公則&ツイストを知らない子ども

同じドラマを観て同じように世良公則の歌に感動しても
頭の中に広がる風景はまったく違うんですよね。

娘と同じ歳の頃観ていたベストテン
ビデオもなくてリアタイするしかなくて
次の日にベストテン観た?が合言葉だったあの時代。

昭和な母の頭の中を平成生まれの娘は知る由もない。

さてカムカム今後の展開は?

息子を殺したかもしれない国の音楽のおかげで食べている。
アメリカの音楽を愛しながらも
自分の中の葛藤を抱えて生きているマスター。

同じように夫を殺したかもしれない国の英語を
学ぶ葛藤を抱えていた安子。

どこの国の音楽でも自由に聞ける
自由に演奏できる
ぼくらの子どもにはそんな世界を生きて欲しい
ひなたの道を歩いてほしい

娘に「るい」と名付けた稔の気持ちを聞いて
安子の姿を見て歌ったマスターの
「On the Sunny Side of the Street」。
(明るい表通りで)

安子の心に沁み渡ったのでしょうね。
英語があったから稔さんに出会えた
そんなロバートさんの言葉が腑に落ちた安子は
英語ともっと関わっていくのでしょうか。

やっぱり一番気になるのは、じわじわと侵食されていく
るいちゃんの心。
あんなに無邪気に笑っていたるいちゃんから
どんどん笑顔が消えていくのが切ない。
額の傷より心の傷の方が深くなりそうで心配です。

*******

最後にもう一度だけ。
世良さんの歌声、本当にすごかった。

安子が稔さんとの出会いを思い出して涙したように
世良さんの歌声が一気にあの頃へ連れてってくれた。
何度か聞いたら、安子じゃないけど泣けてきた。
大事な思い出の中の音楽は
懐かしくて愛しい記憶を呼び戻してくれるんですね。

世良公則さん65歳ってびっくりです。(12月12日現在)

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紫陽花@朝ドラ歴約40年(元エンタメ雑誌編集者)
いただいたサポートは、大好きなエンタメ業界を応援するため、また活動資金のために使わせていただきます。誰かのココロに響くことばを届けるために精進していきます。楽しさ、優しさを届けたい。

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