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#おむすびの本棚 『あの日の交換日記』
おむすびの本棚では私が読んだ本を紹介します。
お気に入りの本とあなたがむすばれますように。
どうもです、おむすびです。
『あの日の交換日記』 (辻堂ゆめ)
を紹介します。
7つの短編で構成された、ミステリー小説です。
あらすじ
紙とペン、鉛筆で交わされる秘密のやり取り、交換日記。
それは無限の可能性を秘めている。
真実をさらけ出すことも、隠すこともできるし、嘘をつくことも、作り話だってできる。
先生と教え子、妻と夫......。
ひとりとひとりの交換日記が意外な真実を映し出す。
そして、全てが揃ったときに待ち受ける意外な結末とはーー。
誰かに思いを伝えたくなる、感動の物語。
感想
何事もなく物事が進んでいるようで、でもはっきりと認識さえできないようなちょっとした突っ掛かりがあって。
わかるようでわからなかった違和感の意味が明かされていく感じがたまらなく好きです♡
毎回毎回「今度こそ先に真実に辿り着いてやる!」と意気込んで読み進めるものの、まんまと罠にハマっちゃうんですよねぇ。
それにしても、ラストの伏線回収は圧巻でした。
ひとつひとつの物語にも驚かされていたのに、7つ合わせて特大の衝撃が準備されていたとは......。
感動も相まって、すっごく興奮しました(笑)。
私の今までの人生は悲しいことに(?)交換日記なんて無縁のものでしたけど、親しい相手とやったらきっと楽しいんだろうなぁと勝手に妄想までしちゃいました。
むすびのひと言
一文字一文字をノートに書き記すために使った、その時間だけは本物なのだと。
内容がどうであろうと、手書きの文章の中には、
相手への愛が絶対的に存在するのだと。
文章はリアルタイムの会話とは違って、内容をよーく練って作るもの。
その分時間も手間もかかる。
だから通話やメッセージで簡単にやり取りのできる今の時代にわざわざ文章で、しかも手書きという手段を取る機会は少ない。
ただ、気軽にできることではないからこそ伝わる愛がある。
気軽にできることではないからこそ相手のことをいつも以上に考えたり、自分の思いを素直に伝える努力をしたりすることができるのかもしれないと思いました。
私も記事を書いていて感じるのですが、文章だと普通に話すときより正直になれることがあるような気がします。
たまには大切な人に向けて、自分の中でじっくりと育て上げた愛を手書きで伝えるのもいいかもしれませんね。
ここまで読んでくれてありがとう!
それでは。